異世界漫画紹介

盾の勇者の成り上がりの人気の秘訣は、スカッとする成り上がり展開。

『盾の勇者の成り上がり』は、「コミック月刊フラッパー」で連載されている作品です。

異世界転生設定のバトル漫画で、なろう系小説のコミカライズ作品です。

Contents

ごく普通の異世界転生バトルもの…と思いきや

主人公の岩谷尚文はごく普通のオタクな大学生。図書館でとある本を手に取ったところ、突然異世界に召喚されてしまいます。

自分と同時に三人の青年も召喚され、それぞれ槍、剣、弓の武器を与えられ、尚文には盾が与えられます。

「波」という脅威と戦うため、それぞれ「槍の勇者」「剣の勇者」「弓の勇者」として任命され、尚文は「盾の勇者」として任務を受けることになります。

まるでゲームのような展開にテンションが上がる尚文ですが、なぜか自分だけに注がれる冷めた視線…そして尚文は大きな裏切りに合うことになります。

ストーリーを盛り上げる逆転劇とは

このような展開から始まる本作ですが、非常に大きな逆転劇があるのが特徴です。

異世界転生マンガは、「主人公が最初は馬鹿にされるが、のちに逆転する」という展開がよく見られます。

例えば、主人公を小馬鹿にする冒険者が、タイマンで主人公に瞬殺されたり、女の子を侍らせたイヤな感じの優男が、モンスターにやられそうなところを主人公に助けられる…という流れがこれに当たります。

 

多くの異世界転生モノでは、主人公が大きな力を与えられるものの、自分がどれだけ強いかの自覚ができません。

ところが、このようなわかりやすい「当て馬」がいると、主人公の力が簡単にわかるので、こういう展開はよく見られます。

そのため、色んな形の逆転劇が異世界転生モノでは描かれます。

そして本作は、この逆転劇が非常にドラマチックに描かれています。

よく練られた逆転ストーリーが本作の魅力

大きな裏切りにあった尚文は、周りから白い目で見られ、人間不信に陥ります。

盾の勇者が陥れられる場面
出典:『盾の勇者の成り上がり』

※主人公は、転生してまもなく国王と王女にハメられてしまいます。

その後、信頼できる仲間がだんだんと増えていくも、王様や他の勇者からは罪人扱いされ、憎しみの心に囚われていきます。

その過程で呪いの力があり、大きなリスクを伴うにも盾にも手を染めていき…という闇の部分が何巻にも渡って続きます。

 

他の異世界転生漫画でよくある「ナメた相手を瞬殺」展開ははだいたい一話か二話目くらいで終わるのですが、それに比べると相当な長さです。

しかし、その分逆転できたときの爽快感は半端ありません。

本作はアニメ化されたり、スピンオフ作品も登場するほど人気ですが、それは間違いなく、よく練られた逆転劇ストーリーにあると言っていいでしょう。

続く尚文の受難

尚文が逆転し、名誉を取り戻したあとも、物語は続きます。

相変わらず無能な他の三人の勇者に悩まされることになります。

本当は勇者たち四人で協調したほうがうまく行くのですが、いい感じに器が小さい他の勇者たちは、尚文の助言を聞かず、スタンドプレーに走って事態を悪化させていきます。

 

このような、なんともイライラしてしまう展開なのですが、「あいつらホントダメな…」という残念ぶりを楽しむのが本作の楽しみ方にもなっています。

高いレベルの人間ドラマも本作の魅力

『盾の勇者の成り上がり』では、「波」という脅威の謎に始まり、いろいろ気になるストーリーが展開されます。

しかし、本作が他の同じような異世界転生のバトル漫画と大きく違うのは、逆転劇だけでなく、残念キャラの暴走という人間ドラマも上質だからでしょう。

 

「残念な人間が騒動を起こす」というのは、年代や性別問わず楽しまれるパターンです。

「人の愚痴は酒の肴になる」とよく言いますが、三勇者の残念さはいい酒の肴になります。

もし尚文が居世界から帰ってきたとしたら、三勇者への愚痴で朝まで飲みかせるでしょう笑

 

単純な異世界転生のバトル漫画としても十分に楽しめる本作ですが、ここまで人気になっているのは、万人受けする要素を、うまくストーリーに取り入れられているからだと思います。

逆転劇や人間ドラマが好きな人にオススメ

以上、『盾の勇者の成り上がり』の紹介でした。

無双度:★★★
ハーレム度:★★
ギャグ度:★★
シリアス度:★★★★
スローライフ度:★
バトル度:★★★★★
色気度:★★

壮大な逆転劇が好きな人にオススメ
残念なキャラが起こす騒動展開が好きな人にオススメ
主人公のスキル、人間性の成長が好きな人にもオススメ

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