「全時空選抜最弱底辺決定戦」恐らく異世界転生モノ史上最弱の主人公

「全時空選抜最弱底辺決定戦」は、「コミック・アース・スター」で連載されている異世界転生マンガです。

バトル展開がメインで、異世界転生マンガでは、かなり珍しい設定の作品です。

 

人生で困難なことから逃げ続けてきた会社員、吉澤ヒトムは、あるとき異世界に転移してしまうことになります。

そこは、様々な世界から「最弱な者」が集められ、「誰が最も弱いか」を競わせるトーナメントでした。

理不尽な環境を、吉澤はどう脱出するのか・・・というストーリーです。

武力でも魔力でも知力でも一切無双しない主人公

本作は異世界転生モノではかなり変わった設定の作品です。

たいだいの異世界転生モノは、神様が登場して強い力を与えられたり、美少女キャラからモテモテになる展開になります。

 

多少設定に工夫を凝らしたパターンとしても、生身のまま転生してしまうが、現世の知識や賢さを活かして、頭脳で無双する・・というパターンに落ち着きます。

しかし、本作はそのどれにも当てはまりません。

最初はひたすら負け続け、多少機転を利かせるところがあっても、基本的に最弱で周りの敵に苦戦し続けます。

とても無双するような展開にはなりません。

負け続けるのに読み続けてしまう魅力

このような展開だと、どこかで強い力に目覚めるような展開がありそうなものですが、序盤を見る限りそのような様子は一切なく、同じような最弱の仲間とドタバタしながら、どうにか難を逃れていく・・という展開になっています。

主人公が無双することなく、常にダメダメでピンチな環境ばかりですが、それでも何とか切り抜けていく様子が面白く、全然強くないのに話に引き込まれます。

このバトル展開の描き方のうまさが、本作の魅力だと言っていいでしょう。

 

話の展開としては、自分たちを戦わせている運営側に立ち向かう展開になると思われますが、吉澤たちには全然そのような様子はなく、一体どうやって反撃していくのかが楽しみな作品です。

シリアスな表現や考えさせられる展開も

最弱なキャラたちがバタバタしながらなんとか生き延びる・・という展開というと、多少コミカルなところもありますが、本作では結構シリアスな表現もあります。

（出典：「全時空選抜最弱底辺決定戦」）
※物語の最初、吉澤は色々なキャラに殺され続けてしまいます。

表現にも残酷なところが多いため、そういうのが苦手な人にはオススメできません。

 

また、主人公の吉澤の、人間的に弱いところの描写があり、「人の強さとは何か」というテーマについて考えさせられるところもあります。

そういう点でも、年齢が高い人の方が本作を楽しめるかもしれません。

異世界転生モノの常識を覆す作品が読みたい人にオススメ

以上、「全時空選抜最弱底辺決定戦」の紹介でした。

無双度：★
ハーレム度：★
ギャグ度：★★
シリアス度：★★★★★
色気度：★★★
バトル度：★★★★
スローライフ度：★