「異世界おじさん」はwebサイト「Comic Walker」で掲載されている漫画です。
異世界転生をモチーフにした、ギャグマンガです。
Contents
叔父からの「異世界に行った」というカミングアウト
フリーターの「たかふみ」は、17年間昏睡状態だったおじさんが、意識を取り戻したという知らせを受けて会いに行きます。
昏睡から目覚めたおじさんは、異世界語で看護師と話しています。
(出典:「異世界おじさん」)
※最初、たかふみにも異世界語で話しかけます。
ようやく日本語を話した・・と思ったら、「自分は異世界から帰ってきた」ということを言い張り・・という衝撃のストーリーです。
おじさんが使う異世界能力
「異世界おじさん」は、異世界転生モノをモチーフにしたギャグマンガで、異世界転生の設定をうまく生かして笑いを作っています。
例として、おじさんがたかふみに見せる異世界能力を3つ挙げます。
イキュラス・キュオラ
記憶消去魔法。
異世界にいる間に現世で起こった辛いこと(親族から見捨てられるという重いものや、自分が好きだったゲームハード機の末路など、本人以外には重くないことまで、色々なことを含む)を記憶から消去する魔法
アイテムボックス
ゲームやマンガの異世界でよく出てくる、アイテムを(だいたい)無尽蔵に収める四次元ポケット的な例のアレ。
おじさんとたかふみは、これをYouTubeの動画配信ネタにして収益を稼ぎ、なんとか年をこす。
浮遊魔法(ワーグレント・セルド?)
転生戻り後、たかふみに自分が異世界帰りであることを示すために使い始めた魔法。
効果は花瓶を少し浮かせる程度だったが、たかふみを信じさせ、退院後に引き取らせることに成功した。
…とこのように、異世界転生帰りの設定をコミカルに描くことで、異世界転生ジャンルのギャグマンがとして、他の漫画にはない面白さが出ています。
異世界→現世設定は描くのが難しい
異世界転生モノの亜流として、「逆に主人公が異世界から帰ってきた設定」は比較的思いつくのは難しくないと思いますが、これを面白く描くのが難しいものです。
現世ではモンスターやダンジョンがなく、無双するにも人間をボコボコにするしかありません。
ハーレムをするにしても、女の子をはべらすだけなら、わざわざ異世界から帰ってこなくてもイケメンならば誰でもできます。
ところが本作では、先ほどの魔法の例のように、無双やハーレムではなく、異世界転生の設定をギャグ漫画として、うまく活かしているのが秀逸です。
ツンデレ概念を知らないおじさん
また、本作を語る上で欠かせないのがおじさんのフラグブレーカーぶりです。
異世界ではオーク扱いされ、人間には相当ひどい仕打ちに合うおじさんですが、なぜかエルフの娘には好かれます。
しかし、その子は典型的なツンデレ娘なので、好意を素直に示せません。
一方、おじさんは自分がオーク扱いされることをよくわかっているので、自分がモテるわけがないと思っており、自分が好意を寄せられているという発想になりません。
つまり、相性は最悪です。
そんな状況なので、エルフのデレている部分を完全に悪口だと思い避けたり、逆に無自覚にその気にさせる行為をしてしまったり、エルフの娘を散々困らせることになります。
エルフの娘の本心がわかれば、オークのようなおじさんでも恋仲になれるのに、その展開をことごとく破壊するおじさんに悲しい気持ちにさせられます。
そんな切ないやり取りも本作の魅力です。
異世界→現世ジャンルのギャグ漫画を読みたい人にオススメ
以上、「異世界おじさん」の紹介でした。
無双度:★★
ハーレム度:★★
ギャグ度:★★★★★
シリアス度:★
色気度:★★
バトル度:★
スローライフ度:★★★
異世界転生の設定を逆手に取ったギャグマンガが好きな人にオススメ
ツンデレエルフ娘が、オーク似の男に振り回されるというマニアックな展開に興味がある人にオススメ