『異世界迷宮でハーレムを』は、「月刊少年エースA」で連載されている、異世界転生マンガです。
なろう系小説を原作としたコミカライズ作品で、ダンジョン探索モノの作品です。
「月刊少年エースA」では、『異世界チート魔術師』や、『元・世界1位のサブキャラ育成日記 ~廃プレイヤー、異世界を攻略中!~』など、本作と同じような、なろう系小説が原作の異世界転生マンガが連載されています。
そのなかでも本作は独自の魅力があり、人気作品になっているといいでしょう。
2020年1月に5巻が発行され、その影響か最近当サイトでの閲覧も多くなっています。
そこで今回は、『異世界迷宮でハーレムを』の人気の秘密をいくつかのポイントに分け、画像付きでご紹介します。
ヒロインのロクサーヌやセリーの魅力や、ストーリー展開など、本作を色々な面から紹介しています。
目次から気になる項目を選んで読んでみてください。
Contents
相棒のロクサーヌの魅力
『異世界迷宮でハーレムを』を読んだことがある人ならば、まず印象として挙がるのは、相棒の獣っ娘・ロクサーヌの魅力でしょう。
ヒロインは理想の獣っ娘
まず、ヒロインである獣人の娘、ロクサーヌがとにかく魅力的です。
美人というよりは可愛い系で、ケモミミとしっぽがある獣っ娘です。
(出典:「異世界迷宮でハーレムを」)
本作は、キャラクター原案に「四季童子」さんがついており、魅力あるキャラの構築に力を入れているように思います。
その甲斐あって、色々なヒロインが登場する異世界転生マンガのなかでも、ロクサーヌは飛びぬけて魅力的なデザインのキャラクターになっていると個人的に思います。
性格もツンデレなどクセのある性格ではなく、おしとやかで素直な性格です。
おしとやかなのにダンジョンが大好き
そんなロクサーヌですが、ダンジョンやモンスター討伐が大好きな一面があります。
普段は大人しい性格なのに、モンスターとの戦闘になると生き生きする様子のギャップがまた魅力的です。
そして、戦闘能力は高く、前衛のファイター型として道夫を助けてくれます。
(出典:「異世界迷宮でハーレムを」)
※ダンジョンに潜るときの帽子姿もまた可愛い
また、異世界の知識がない道夫にとって、スキルや魔法、ダンジョンの仕組みなど、様々な知識を道夫に教えてくれるありがたい存在になっています。
異世界生活を彩るラブラブ生活
本作のメインは迷宮攻略やロクサーヌとの異世界生活ですが、少年漫画らしくお色気シーンもあります。
容姿や性格が魅力的に描かれているロクサーヌだからこそ、余計にそういうシーンも読みいいってしまいます。
異世界転生ものでは、転生早々にヒロインと出会う(だいたい転生直後の森の中)ことが多いですが、本作ではそういう展開にはならず、奴隷として売られているロクサーヌと出会い、ほぼひとめぼれをした道夫が金策を巡らせることになります。
十分なお金を手に入れるため、ダンジョン攻略に挑戦したり、盗賊を手にかける決断をし、何とかお金を用意してロクサーヌを手に入れるところが本作の最初の山場と言っていいでしょう。
ヒロインと簡単に出会ってあっという間に惚れる・・というテンプレ展開をあえて経由せず、このような山を作ることで、余計に感情移入してしまいます。
このような経緯で、道夫は最初は緊張しながらもラブラブな生活に入っていきます。
そして本作では、最初だけでなく、色々なシチュエーションでロクサーヌとのイチャイチャぶりが楽しめることも特徴的です。
異世界転生マンガの多くは、ヒロインとのラブラブぶりは最初だけしか描かない、もしくは作品の最後に山場として持ってくるものです。
しかし本作は、ともに生活する二人が新婚カップルのように、色々なタイミングでラブラブする様子が見られるのが嬉しいところです。
ひも解かれていくゲームシステム
このように、ヒロインとのイチャイチャぶりが楽しめる『異世界迷宮でハーレムを』ですが、もう一つの異世界転生マンガの醍醐味である「無双展開」については少し癖があります。
本作は、異世界転生マンガらしく、転生するときにボーナスポイントを多く獲得できる展開になっています。
道夫はそれを武器に割り振ることで強力な武器を得るため、雑魚モンスターであれは簡単に倒すことができます。
また、便利なワープスキルや獲得経験値2倍など、普通の異世界人ではできないような特殊な力も持っています。
しかし、他の作品と違い、いきなり攻撃も防御も回復も完璧な全方位的に無敵というわけではありません。
というのも、本作では、強くなるためのゲームシステムには説明がなく、表示される言葉やロクサーヌ持つ知識もとに、色々試すなかで理解していく流れになるからです。
必殺級のワザやスキルがすぐに使えるわけでなく、強力なスキルを得るために、試行錯誤しながら成長していくことになります。
「謎解き型」の成長
異世界転生マンガでは、序盤で師匠的な存在に戦闘を教わったり、そもそもなんとなくのノリで強力なスキルをぶっぱなすケースが多いです。
しかし本作では、複雑なゲームシステムでありながら、道夫にそのしくみを教えるキャラは現れず、自分でその仕組みを紐解いていくことになります。
そして本作では、自分の行動によって、それに合わせて職業が選択ができるようになり、それによって使えるスキルの幅が増えていきます。
しかし、どの行動がどの職業に結び付くのかは事前には分かりません。
例えは、道夫は、回復魔法を使うようになるため、僧侶の職業を目指しますが、そのためにはモンスターを素手で倒すという条件を推測し、それによって僧侶の職業と回復魔法を手に入れます。
このように、いわば「謎解き型」で成長していくのが本作の大きな特徴でしょう。
四巻でようやく魔法を習得
このような「謎解き型成長」ですが、その醍醐味が一番味わえるのが魔法の習得でしょう。
異世界転生マンガの主人公と言えば、魔法で無双するのが定番ですが、本作では簡単に魔法は使えません。
魔法を使うためには条件があり、道夫はそれを使うためにあれこれ考えながら試行錯誤します。
①最初から自分に備わっている能力のうち、魔法のスキルを使う
②ノーマルな初期魔法が使える能力が身につく
③正しいと思われる魔法の名前を唱えてみる
④正しい魔法名が唱えられたら魔法が発動する
というステップを踏んで、ようやく魔法が使えるようになります。
他の異世界漫画に比べて、魔法が使えるようになるハードルがとても高いですが、その分、初めて発動したときは思わず自分のことのようにテンションが上がってしまいます。
(出典:「異世界迷宮でハーレムを」)
ゆっくりめな迷宮攻略
麗しいロクサーヌを連れ、謎解き型で成長していく道夫ですが、メインパートは迷宮の攻略です。
冒険者モノのように依頼をクリアするというパターンでも、なぜか厄介ごとに巻き込まれるパターンでもなく、ひたすらストイックに迷宮を攻略していきます。
主人公は前述のとおり、便利なチート能力はありつつも、基本的な能力パラメータは低く、ダンジョンの深層にいきなり行けるほどではありません。
迷宮自体はスタンダートな設定で、ひと階層ごとに一種類ずつのモンスターが増えていき、ボス部屋をクリアしたら次の階層に進み・・となっています。
例えば2階層で登場するキャタピラーというモンスターは、一見すると一階のモンスターよりも弱く見えますが、粘糸を吐くことで動きを封じるという能力を持っています。
このように、他の異世界転生マンガの迷宮攻略では飛ばしがちな雑魚モンスターの設定もきっちり描いており、一階一階の攻略をじっくり楽しめることができます。
主人公が無双して、どんどん迷宮を攻略していく・・なんていう作品もありますが(それはそれで楽しいですが)、本作ではそれとは逆に、道夫が謎解き型で成長しながら、だんだんと迷宮を攻略していく楽しさが味わえます。
リアルで細かい描写
このように、色々な魅力がある本作『異世界迷宮でハーレムを』ですが、もう一つ特徴を挙げるとしたら、「リアルで細かい描写」でしょう。
ここまででも少し挙げてきましたが、本作では、他の異世界転生マンガでは触れないような、細かいところをリアルに描いています。
本作は、主人公のモノローグが多くあります。
同じようにモノローグが多い作品として、『Re:Monster』があります。この作品の雰囲気が好きな人は本作も楽しめるでしょう。
このようなモノローグが、細かい描写を表現するのに役立っています。
異世界転移の動機は自殺
そもそも道夫が異世界転生するきっかけになったのは、なんとなく自殺支援サイト見たことから始まります。
この時の、道夫のモノローグがリアルです。
(出典:「異世界迷宮でハーレムを」)
別に死ぬと決めたわけじゃない
でも俺は この世の中にそんなに期待していない
学校では軽いいじめを受けている 授業中も 昼休みも 登下校も独りぼっち
俺が剣道を習い始めたとたん 暴力ではなくシカトの対象になった
・・・人生なんてホントこんなもんだ
このくらいの思いなら、学生時代に経験する人も実際にいるかもしれません。
このあたりの妙なリアル具合は、他の異世界転生マンガではあまり見られません。
異世界で人を殺す覚悟を決めるまで
奴隷として売られているロクサーヌを買うことを決意した道夫は、金を得るために賞金首である盗賊を殺すことにします。
自分が転移した異世界は、虚構ではなくリアルだと自覚している道夫は、盗賊を殺すこと=殺人であることを意識します。
異世界転生モノでバトル展開が多い作品では、現代の価値観を持つ主人公が、異世界での殺生に悩む展開が多く見られます。
道夫も同じように、人を殺めることについて悩みます。
ロクサーヌを手に入れたい自分の欲望と、人の命を奪うこと、相手は他人を殺す盗賊という悪党であるということ・・色々なことを考えた挙句、道夫は盗賊を殺すことを覚悟します。
このように、自分の手を汚すまでに至る考えが細かく描写されており、これもまたリアルさを演出しています。
もともとただの学生なはずの道夫が、人を殺すという展開は不自然に感じるかもしれませんが、細かく描かれている彼の葛藤を読んでいくことで、その心情の変化にも納得できます。
MPが切れるとネガティブ思考
ファンタジー漫画では、MPが切れたときの設定は色々なものがあります。
単純に魔法を使えなくなるのが代表例ですが、気絶してしまったり、中にはHPと同じく死亡してしまうというパターンもあります。
そんななか、本作では「ネガティブ思考に支配される」という状態になります。
楽勝だった敵に「勝てない」と思い込む
成功した作戦を「失敗すればよかった」と思い込む
いきなり「自分が転移者なのがバレる」と思い込む
しまいには「自分なんて死ねばいい」と思い込む
このようなネガティブ思考が、モノローグで大量に現れます。
この世界では、MP=精神力のようなイメージだと思います。
道夫は、MPが減ってきたり、ゼロになるといきなり思考パターンが変わり、人が変わったようにネガティブになります。
私たちも、疲れた時や、落ち込んでいるときは、普段は思わないようなネガティブな思考になることがあると思います。
そのような現象によく似た感じになり、一般的なファンタジーマンガよりも共感しやすいでしょう。
ついに新ヒロイン・セリーが登場
本作第一話の扉絵で、ロクサーヌとともに姿を見せているもう一人のヒロインがいました。
その娘が6巻で、ついに道夫たちと出会います。
鍛冶のスキルを持つ仲間を加えるために、奴隷を見に来た道夫たちと出会うのが、ドワーフの娘、セリーです。
(出典:「異世界迷宮でハーレムを」)
ロクサーヌとはタイプが正反対な女の娘ながら、可愛さに溢れるキャラクターです。
道夫は「ハーレムを作りたい」という願望を本作のなかでちょくちょく出しているので、セリーにもロクサーヌと同じことを期待しているのは明らかです。
とはいえ、本作では、ロクサーヌが仲間になるまでも、魔法を使うようになるまでも、それなりにストーリーの描写に時間をかけています。
セリーとの関係はどのような展開になるのか、そしてロクサーヌとの絡みはどうなるのか・・今後がますます楽しみになります。
6巻ではセリーとの出会いを読むことができます。ちなみに6巻は他の巻と比べてロクサーヌとのお楽しみシーンが多く、他の巻よりオススメ度が高いです。
ハーレム展開が好きな人へのオススメはこちら
以上、「異世界迷宮でハーレムを」の魅力を様々な視点から紹介してきました。
じっくり描かれるストーリー展開やリアルなモノローグなどが魅力ですが、やはりヒロインたちの魅力が特徴的な作品だと思います。
本作が好きな人にはこちらの記事がおすすめです。