主人公が最弱な異世界漫画の注目作品７選！

異世界漫画と言えば、無双&ハーレム展開が王道です。

そして、主人公が無双する力は、転生時に神などから与えられたり、後からの真の能力に目覚めるなどで手に入れ、その後は最強キャラとして活躍するのが普通です。

 

しかし、中には転生時になんの能力も与えられなかったり、目覚めることもなく、弱いキャラのままのケースもあります。

そんな最弱の主人公が、それぞれの方法で活躍したり（しなかったり）する展開の作品もあります。

 

そこで今回は、毎日３６５日異世界漫画を読んでいる私が、主人公が最弱な異世界漫画のうち、特におすすめの作品を紹介します。

 

全時空選抜最弱最底辺決定戦

肉体的にも精神的にも弱い主人公が、負け続ける物語。

現世に生きる会社員のヒトムは、無気力に考え事をしているときに、神によって異世界に転生されます。

そこは、色々な時空から最弱のキャラクターが集められ、殺し合いにより、一番弱いキャラクターを決めるという大会が行われています。

色々な相手と戦わされ、ただ何もできずにうずくまるヒトムは、何回も殺されては生き返させられ・・という展開です。

 

本作の最大の特徴は、転生ボーナスが一切ないことではなく、主人公がとにかく弱いまま倒されて逃げ続けるという展開です。

転生ボーナスがなく、戦闘力がない異世界転生マンガの主人公は多くいますが、彼らは戦闘等は別のところで無双したり、それなりに活躍するのが普通です。

 

しかし、本作の主人公は、他のキャラクターに負け続け、何とか逃げ出すものの、その後も色々な相手から逃げ惑います。

たまに機転を利かせて活躍することがありますが、基本的には大体失敗したり、情けなく逃げてしまいます。

 

また、本作の珍しいところは、主人公の精神的な弱さを描いているところです。

主人公が行動を共にするようになるスライムは、主人公が現世で昔付き合った女子の姿になるのですが、それは、ヒトムがかつて自分の弱さが理由で、うまく付き合えずに終わってしまった相手でした。

主人公のヒトムは、現世では嫌なことから逃げ続けた人生を送っていましたが、そういう精神的な弱さについても描かれています。

 

弱さを隠して虚勢を張ってしまったり、会社をうまいこと休めないか考えてしまう・・など、現世に生きる私たちも、大なり小なりヒトムのような一面があるんじゃないかと思います。

 

齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定 ～やだこの生贄、人の話を聞いてくれない～

平和主義で最弱なドラゴンが危険な少女に振り回される物語

草食で弱く大人しいドラコンのもとに、「生贄である自分を食べてほしい」と願う少女・レーコが現れます。

そんな彼女を帰そうとするドラゴンですが、レーコはこちらの話を全く聞かず、対応に困り・・という展開から始まります。

 

本作は、戦闘力のない平和主義なドラゴンと、類まれな魔法の力をもつ少女のコンビが活躍（？）する作品です。

最強キャラのポジションが普通なドラゴンが実は最弱で、いたいけな少女のレーコが最強キャラというギャップが面白いです。

 

そして、レーコのキャラがまた個性的で、思い込みが激しく、自分がドラゴンの眷属だと思い込むことで、桁外れな魔力を発揮して無双します。

そんなレーコに対して、内心ビクビクしながら主人のように振る舞ったり、暴走しがちな彼女を慌てて止める様子がコミカルに描かれます。

 

また、だんだんと二人が活躍する規模が大きくなっていくのも面白く、最初は近所の村が舞台だったものが、大きな街になったりします。

しまいには凶悪な魔族の討伐も期待されることになり、次第に後戻りできなくなってくる様子も面白いです。

 

異世界でも無難に生きたい症候群

無難に生きたい男の、無難ではない狡猾さ。

異世界の森に転生されてしまった男は、なんの力もないま、モンスターから逃げながら街にたどり着きます。

しかし、そこで門番に捕らえられ、牢獄に入れられてしまいます。

その後、街の人たちに助けられ、彼らと一緒に行動することになった男は・・という展開です。

 

本作は、剣と魔法のファンタジー異世界に転生し、バトル展開も多めの作品なのですが、主人公は転生に際してボーナスが一切なく、モンスターや悪漢に襲われたらひとたまりもない最弱キャラです。

しかも、それは鍛錬によって成長する様子もなく、恐らく主人公は弱いまま話が進むと思います。

 

そんな主人公ですが、彼の武器は戦闘力ではなく、相手のことを「理解」し、相手を出し抜く頭脳にあります。

 

主人公が異世界で出会う人々は、優しく善意のある騎士やシスターたちで、彼らはずる賢い手を使ってくる悪党に対して苦戦します。

そんな悪党に対して、相手を「理解」し、それを上回る狡猾な手で、彼らを追い詰めていく・・という活躍の仕方をします。

 

基本的には穏やかで、のほほんとした印象の主人公は、特に序盤では情けない姿を見せるシーンが多くあります。

しかし、悪意のある相手と対立した時には雰囲気が変わり、相手に鋭く切り込んでいきます。

戦闘力という面では最弱なのに、敵を上回る狡猾さで相手を追い込んでいく・・という、他の異世界転生マンガでは見られない活躍をするところが、本作の魅力でしょう。

 

シュート！の世界にゴン中山が転生してしまった件

実在するサッカー選手が、実在するサッカー漫画に転生して、的確なツッコミを入れまくる！

実在するプロサッカー選手のゴン中山が、同じく実在する有名サッカー漫画「シュート！」の世界に転生するという、かなり異色の異世界漫画です。

実際のサッカー選手と、実際の作品がコラボするという面白い設定になっており、他の異世界漫画では味わえない作品と言えるでしょう。

そんな作品なので、中身は純粋なサッカー漫画となりそうなところですが、そうではなく、レベルの高いギャグ漫画になっています。

 

「シュート！」は高校サッカーを描いた作品ですが、主人公のシュートがゴールキーパーを吹っ飛ばすほど強力だったりするなど、物理法則を無視した人間ばなれした技が繰り出されるサッカー漫画です。

そんな世界の中に、ゴン中山選手が転生することになります。

本来は、プロサッカー選手が高校サッカーでプレイするので、無双する展開が楽しめそうですが、「シュート！」の物理法則を無視した世界観の中では、リアルなサッカー選手では歯が立ちません。

その結果、プロ選手なのに、最弱キャラのようなポジションになってしまう・・というまさかの展開になっています。

 

そんな本作の見どころは、人間の限界を無視したシュート！の選手たちに、中山選手が色んな形でにツッコミを入れるという面白さにあります。

リアクションや、ツッコミのワードセンスなどが秀逸で、思わず笑ってしまいます。

 

中山選手は、シュート！の主人公たちのチームの対戦相手としてどんどん転生していくので、基本的にかませ犬的な弱小サッカー選手になっています。

サッカー漫画として期待すると裏切られてしまいますが、ギャグマンガとして読むと期待を裏切らない、ハイレベルな作品です。

 

便利屋斎藤さん、異世界に行く

現世で便利屋を営む男が異世界で大活躍！？

現世で便利屋を営んでいたサイトウは、剣と魔法のファンタジー世界に転生します。

そんなサイトウと、彼とともにパーティを組む美少女の甲冑戦士、物忘れの激しい老魔導士、お金にがめつい妖精たちの冒険の物語です。

 

現世では便利屋の仕事で、なんの戦闘力もない主人公がそのままボーナス無しで転生します。

実際、異世界でも戦闘で直接的に活躍することはなく、戦闘面では間違いなく最弱です。

ですが、ダンジョンの鍵を開けたり、仲間の防具のちょっとしたほころびを直したり、更には物忘れがひどい魔法使いに、呪文の詠唱文を教えてあげたりなど、痒いところに手が届く活躍をします。

 

本作では、転生ボーナスも無く最弱な主人公が、そのままの自分で、他の異世界転生マンガでは見られないような活躍を見せる・・という構図になっています。

 

一般的な異世界転生マンガのように、戦闘面や経営、政治経済などで無双する活躍はありませんが、便利屋という設定を活かして、独特の活躍をするところが本作の魅力です。

そのため、私たちとほとんど変わらない（手先は器用ですが）サイトウが、異世界でどんな活躍をするのかと言うのが楽しみになったりします。

 

本作は、なろう系小説のコミカライズ作品ではなく、マンガ家による、異世界転生マンガのパロディのような単話形式（数ページ）の漫画です。

異世界転生モノや、ファンタジーマンガのパロディとして色々なコミカルなキャラが登場する様子が楽しめます。

色々なキャラクターが登場することで、次第にストーリーに厚みが出てくるようになり、長いストーリー展開に変化しています。

 

異世界転生らしくない異世界転生マンガではありますが、独特のキャラクターや、サイトウの地味な活躍が魅力ある作品です。

 

迷宮ブラックカンパニー

力も金もなく最弱になった男の、一発逆転ストーリー

不動産などの不労所得で富を得た男が、働かなくても一生遊んで暮らせる体制を作った瞬間、異世界に飛ばされます。

自分の優雅な生活を壊された男は、異世界でも同じように楽をしようとしますが、借金を抱えてしまい働く事になってしまいます。

そこは、休みなし安月給のブラック企業で・・という展開です。

 

本作は、舞台はファンタジー世界としつつも、冒険するわけではなく、ブラックな環境で働かさせる主人公が、なんとか逆転して楽をしたいと悪戦苦闘する物語です。

抜け道的な方法でボロ儲けする方法や、相手を自分のいいように使う手法で、労働者から社長側の人間になろうとする様子が楽しめます。

 

主人公のニノミヤは、金のためには手段を選ばない男で、稼ぐためには人を騙すことも平気でやります。

 

ずる賢い作戦で儲けようとするニノミヤと、ニノミヤ達労働者をこき使おうとする会社側などの戦いの様子が本作のメインです。

そのため、主人公には戦闘力が一切なく、転生ボーナスもなしで、まさに最弱状態ですが、現世で磨いてきた「資本主義の中で富裕層になるためのノウハウ」を発揮して、異世界で成り上がっていく展開が楽しめる作品になっています。

 

本作と似たようなジャンルとして、現世の政治経済の知識を活かして無双する、領土拡張モノや、商売モノがあります。

このような作品は、だいたい異世界での王宮や市街が舞台になりますが、本作の舞台は、迷宮を職場とするブラック企業です。

 

そして、主人公の目的が、社長のような資本家になり、他の労働者をうまく使って大儲けする・・・という少年漫画らしくない、人間の金銭欲が前面に出るような作品になっているところが珍しいです。

子どもより、社会人として働き、ある程度社会の仕組みを実感した人だとより生々しく楽しめると思います。

 

勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした

バトルや争いのない優しい世界に癒される物語

さえない毎日を送る社会人の主人公は、リア充な高校生が異世界召喚されるのに巻き込まれてしまいます。

そこは平和な世界で、モンスターと争うこともなく、何をすればいいか悩む主人公ですが、異世界でいろんなキャラクターと出会い、様々な経験をしていく・・という展開が楽しめる作品です。

 

本作は、ファンタジー世界に転生するものの、特に何のボーナスもなく、普通の人間のままで生活します。

しかし本作のメインは、ボーイミーツガール的な展開で、異種族の美少女と出会うことで 非日常的な経験ができるところが魅力になっています。

現実世界ではさえない男だった主人公が、異世界の美少女と淡い恋愛関係が楽しめるなど、まるでジブリ系のアニメを見ているような、癒されるような切ないような気持ちにさせてくれる作品です。

 

異世界漫画の王道である、バトルや争い、追放展開はなく、優しい世界観なので、多くの異世界マンガとは毛色が違うものになっています。

 

王道的展開から外れたストーリーが楽しめる

主人公が最弱な異世界漫画のオススメ作品を紹介しました。

転生ボーナスがない主人公は、自分のもともとの特技で活躍するのが基本ですが、中にはなんの活躍もせず、ただ逃げ続けるという面白い展開もあります。

いずれにせよ、王道の異世界転生マンガとは違い、一味違った展開が楽しめるのが一番の魅力でしょう。

主人公が無双してハーレムを築く・・という王道的な展開以外のものを読みたい場合は、主人公が弱いという設定の作品を読むとよいでしょう。

 

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