漫画を紹介するサイトでは、「おすすめマンガランキング」と称して、ランキング形式で紹介することも多いです。
本サイトでも、100以上の異世界漫画を紹介しているので、異世界漫画のおすすめをランキング形式で紹介したいと思います。
そこで、以下のジャンル別に、ベスト5を紹介しようと思います。
全部読むと25作品にもなり、かなりのボリュームになるので、あなたにあったテーマのランキングを参考にしてください。
Contents
初心者はまずこれ!王道のおすすめ作品!
まずは、異世界漫画のなかでも、有名作でのオススメ作品をピックアップします。
このジャンルに詳しくない人でも、ある程度マンガ好きであれば、名前は聞いたことあるような作品だと思います。
異世界漫画を読んだことがない人には、まずはここで紹介する作品がおすすめです。
1位:転生したらスライムだった件
作品特徴
ジャンル:勢力発展・バトル・スローライフ
無双・ハーレム度合い:ともに強い
魅力ポイント:色んな要素がありつつ、どれもレベルが高い
異世界漫画にハマるきっかけをくれた、押しも押されぬ有名作!
本作を異世界漫画の代表作として挙げる人も多く、面白みのないランク付けだと言われるかもしれませんが、世間の評価通りやっぱり名作です。
普通のサラリーマンだった主人公が、ファンタジー世界のスライムに転生しますが、巨大な竜・ヴェルドラの戦闘力と、世界のことなら大概の質問に答えてくれる「大賢者」の能力を手に入れます。
さらに、スライムの捕食能力によって、取り込んだ相手の能力を得られるという、さらなるチート設定で、序盤から無双しまくります。
しかし、単調なバトル展開だけではなく、敵対したモンスターを支配下におき、色んな種族の魔物が住む国を作り上げ、亜人が支配する他国との外交展開もあります。
そして、領土拡張・経済発展の要素や、仲間にした女性キャラたちから慕われるというハーレム展開もあります。
さらには、甘味を堪能するスローライフ生活や、敵討ち展開・他の転生者との出会いなど、異世界転生マンガで味わえるであろう、ありとあらゆる要素を堪能できます。
強敵とのバトルではハラハラさせられ、日常を描く場面ではほっこりし、主人公が配下から慕われる様子を見ると胸が熱くなります。
ただ単純に異世界転生マンガの醍醐味を味わえるだけの作品ではなく、バトルや人間ドラマ、ストーリー展開のレベルがどれも高くまとまっています。
このように、異世界漫画の色々な要素が高レベルでまとまっているので、このジャンルの作品に興味がある人にとってベストな入門書的作品だと思います。
アニメ化されているだけでなく、スピンオフ作品も続々と登場しており、その人気の高さが伺えます
また、「このマンガがすごい!」にもノミネートされたことがあるので、異世界漫画以外の漫画のなかでも世間的に評価されている作品だと思います。
2位:盾の勇者の成り上がり
作品特徴
ジャンル:バトル・復讐
無双・ハーレム度合い:だんだん無双していく・ハーレムは弱め
魅力ポイント:序盤の鮮やかな復讐劇
ファンタジー世界を舞台にした、本格的な復讐物語が楽しめる!
「転生したらスライムだった件」に負けじとも劣らず、アニメ化やスピンオフ作品が多く登場している人気作です。
ファンタジー好きの大学生の主人公・尚文は、異世界に転生され、専用装備が盾である、「盾の勇者」として、世界を救う使命が与えられます。
正統派のファンタジー冒険マンガと思いきや、尚文は一晩で王女に裏切られ、性犯罪のえん罪を着せらてしまう・・というどん底から始まるストーリーです。
本作が読みごたえがあるのは、序盤の裏切りからの苦労、そして見事に復讐を果たすという成り上がりの展開です。
異世界漫画では、バカにされたり裏切られても、わりと簡単にやり返しますが、本作では簡単にはそうはいきません。
ともに召喚された勇者達から見下され、国民からも性犯罪者として馬鹿にされ、人間不信になってしまいます。
そこからだんだんと力をつけ、ようやく復讐を果たす展開はかなりの爽快感で、異世界漫画のなかでも特に鮮やかな復讐劇を楽しめる作品になっています。
また、復讐にいたるまでの長さもちょうどよく、10巻以内に収まるところも魅力でしょう。
復讐までに20、30巻近くかける長編漫画だと、ストーリーがブレて、復讐感が弱まってしまうことがありますが、それがないところもオススメです。
中途半端に許すことなどなく、自分が与えられた分と同じかそれ以上の屈辱的な復讐を果たしてくれます。
復讐展開が好きな人は、異世界漫画のとっかかりとして、本作を読んでみるのもオススメです。
また、王女への復讐物語以外にも、同時に召喚された勇者達の残念なキャラクターぶりも本作を盛り上げる要素になっています。
- 王女に騙されるピエロな槍の勇者
- 個人主義な剣の勇者
- 差別意識が激しい弓の勇者
など、三者三様に愚かな彼らは、尚文と敵対しては残念な姿をさらし、結局主人公が彼らの尻ぬぐいをするという展開になります。
イライラさせられたり爽快な気持ちにさせてくれたりなど、読んでいて感情を揺さぶってくれる存在です。
3位:ゴブリンスレイヤー
作品特徴
ジャンル:バトル
無双・ハーレム度合い:ともに強い
魅力ポイント:キャラクター描写やストーリー展開が秀逸
ゴブリンのほうが気の毒になるくらいの、徹底した殲滅ぶり。
ゴブリンに故郷を蹂躙された主人公が、ひたすらゴブリンを殲滅する作品です。
文字にするとたったそれだけの内容ですが、作品のシリーズの累計200万部を突破する人気作です。
本作の特徴は、まず敵となるゴブリンが非常に醜悪で、人間の男を殺し、女は襲うという悪意を見事に描いています。
ゴブリンが敵として憎たらしく描かれ、主人公がそんなゴブリンを冷徹に殺しまくるところに爽快さを感じさせてくれます。
また、ゴブリンとの戦いも単調なものではなく、ゴブリンの大軍から街を守るために、他の冒険者と協力して戦線を組んだり、強力な上位ゴブリンとの1対1を描くなど、色々なバトル展開が楽しめます。
そして、鉄兜で表情が全く読めず、口数も少ないし、ゴブリン討伐以外には興味がないという主人公の独特なキャラも魅力です。
(出典:「ゴブリンスレイヤー」)※とにかくゴブリンには容赦のない主人公
ちなみに、そんなキャラながら、そのストイックさや誠実な一面から、周りの女性キャラに妙にモテます。
このように、バトル展開のバリエーションや、キャラクターの魅力がしっかり描かれているので、「ゴブリンを倒す」という単純なテーマながら、読み応えがある作品になっています。
本作は、ゴブリンの討伐をテーマにしながら、登場キャラたちの内面を深く描いたり、色々なキャラを主人公にしたスピンオフ作品が登場するなど、世界観がしっかりと作り込まれています。
また、登場人物の名前が登場せず、「女神官」「牛飼娘」「鉱人道士」など、役職などで互いを呼び合っており、独特の世界観を醸し出しています。
他の作品とはちょっと違う、独特の空気感が堪能できる作品になっています。
4位:シャングリラ・フロンティア
作品特徴
ジャンル:バトル・冒険
無双・ハーレム度合い:無双度合は強め・ハーレムは少なめ
魅力ポイント:主人公の奇特なプレイスタイルと強さ
異世界漫画がとうとう「週刊少年マガジン」でも連載!
異世界漫画は、KODOKAWA系の月刊誌で掲載されることが圧倒的に多いですが、本作は「週刊少年マガジン」で連載され、しかもその中でも人気を博す、異例のヒット作です。
本作は、ゲームの世界に入り込むVRMMO型ゲーム「シャングリラ・フロンティア」に、主人公が挑戦するというストーリーです。
いつものプレイスタイルでゲームをはじめるものの、開始早々にレアケースにぶつかるうえ、とある呪いにより、プレイスタイルに大きな制限を掛けられてしまう・・という展開からはじまります。
VRMMOでのプレイを描く作品は、異世界漫画では珍しくありませんが、本作がその中でも人気となっているのは、いくつもの魅力があるためです。
その一つが、主人公の尖ったプレイスタイルで、速さと攻撃力を追求する一方、防御は紙装甲というかなり偏った性能で、ハラハラしながらゲーム内の難題をクリアする展開が楽しめます。
また、理不尽な難易度や設定である「クソゲー」をクリアすることが趣味の主人公は、プレイスキルが非常に高いため、並みのプレーヤーでは無理なこともやってのけるテクニックとメンタルの強さもあります。
窮地に追い込まれたときも、理不尽なクソゲーで鍛えられた根性を発揮する主人公の熱血ぶりは、読み手である私たちも熱くさせてくれます。
圧倒的な魔力だとか、超便利なアイテムボックスといった、与えられる能力でのチート無双ではなく、自分の努力で身に着けたプレイスキルで無双するという、他の作品には見られない活躍が楽しめます。
また、もう一つの魅力は、主人公含むプレーヤー達の人間模様です。
本作では、ゲーム内のキャラよりも、ゲームプレイヤーの存在が多く描かれます。
そのため、敵対する勢力、クソゲーのプレイ仲間や、密かに主人公に思いを寄せるプレーヤーなど、色々な人間関係が描かれます。
単純にVRMMOをクリアしていくという展開ではなく、高難易度クエストを強力プレイしたり、自分を狙うライバルプレーヤーとの戦いなどの展開が楽しめます。
このように、VRMMOという異世界漫画では珍しくはない設定ながら、主人公の個性や、プレイヤーたちの人間関係などが、他の作品とは比較にならないくらい凝られているのが大きな魅力です。
ちなみに、主人公のプレイキャラが鳥頭の半裸男だったり、第一話目の扉絵で主人公がお姫様を蹴り飛ばすなど、普通の作品では見られない設定や場面が多いです。
そういった、「ひきつける演出」も漫画としてはレベルが高く、他の作品とは一味違うものになっています。
Re:ゼロから始める異世界生活
作品特徴
ジャンル:謎解き・恋愛
無双・ハーレム度合い:無双はほぼなし・ハーレムは少なめ
魅力ポイント:完成度の高いストーリー
アニメ化だけでなく映画化までされた超有名異世界漫画
異世界転生と、タイムリープ要素をうまく組み合わされた作品で、アニメ化だけでなく映画化までされたほどのヒット作です。
引きこもりだった高校生の主人公は、突然ファンタジー世界に転生する展開から始まります。
特にチート能力もない彼は、事件に巻き込まれ殺されてしまいますが、死んでしまうと転生直後の時点に戻ることに気づきます。
そんな自分の能力に気づいた主人公は、自分に降りかかる災難を知りながら、一緒に殺される運命のエルフ美少女を助けるために奮闘する・・という展開が楽しめます。
異世界漫画でタイプリープものを扱う作品はありますが、「回復術士のやり直し」や「平兵士は過去を夢見る」のように、一度だけ過去に戻って、人生をやり直すという展開が一般的です。
そんな本作ですが、タイプリープという設定をうまく生かし、伏線がきちんと回収されていく様子や、ヒロインが主人公にだんだん心を許していく様子などか丁寧に描かれており、物語作品として完成度が高いのが魅力です。
はじめは訳が分からないまま敵に殺されてしまいますが、死に戻りを続けていくうちに、その回避方法や、関係人物への対応を試行錯誤していく様子が謎解きのように展開されていくので、読み応えのある内容になっています。
また、主要キャラにはしっかりとしたバックボーンがあり、物語が進むにつれて各キャラの人間ドラマや内面が描かれていくようになります。
主人公には死に戻り意外に特に能力はなく、チート無双で爽快感を味わうのではなく、完成度の高いストーリーや魅力的なキャラを味わえる作品になっています。
また、主人公が引きこもりがちの学生で、チート無しというキャラクターに感情移入しやすい人もいると思います。
そんなどこにでもいるような青年が、何回も死んでしまい、無様な姿をさらしつつも、真っ直ぐにヒロインを救おうとする姿に胸が熱くなります。
主人公の性癖なのか、やたらキザなセリフまわしもありますが、それもまたハマる人にはハマる中毒性があるような気がします。
(出典;「Re:ゼロから始める異世界生活 第一章 王都の一日編」)
ビジュアルだけで読む価値あり!絵がキレイなおすすめ作品
漫画と言えば、絵が上手いか下手によって、人気が左右されるものです。
ストーリーそのものよりも、絵の雰囲気人気の要因になっている作品や、中身は面白いのに、絵がうまくないためあまり評価されない作品もあります。
ここでは、絵が魅力的な(もちろん絵以外の要素もしっかりしている)おすすめ作品を紹介します。
1位:月が導く異世界道中
作品特徴
ジャンル:バトル・スローライフ
無双・ハーレム度合い:無双もハーレムも強め
魅力ポイント:美しい和風美女ヒロイン・意外と深いストーリー
「黙っていれば和装美女」なヒロインたちとの異世界生活
本作は、キャラクターの絵のタッチがキレイで、魅力的な美女キャラがたくさん見られます。
少女漫画寄りでもなく、美少女寄りでもない、癖のないキレイな絵のタッチが特徴で、特にメインヒロインの、和装美女たちが魅力的なキャラになっています。
最初に仲間になる巴(ともえ)は、銀髪で時代劇好きな性格で、さらしを巻いているスタイル抜群な美女です。
もう一人のヒロイン、澪(みお)はヤンデレ的な性格で主人公への愛慾が深い、黒髪が印象的な着物美女です。
(出典:「月が導く異世界道中」)
※ヒロインの一人、澪(みお)。黒髪が特徴の和装美女
そんな二人に愛される主人公ですが、彼女たちはもともと龍や蜘蛛だったという出自や、ワガママでトラブルメーカーなため、女性としてみようとしません。
そんな彼女たちが行く先々で問題を起こしたり、時には主人公に迫るなど、羨ましいような気の毒なようなドタバタ劇が楽しめる作品になっていま
また、彼女たち以外にも、黒髪がきれいな美少女勇者キャラや、褐色金髪のエルフキャラなど、色々な女性キャラが登場します。
ストーリーとしては、異世界転生した高校生の主人公が、個性的なキャラと出会いながら色々な事件を解決していく無双っぷりが面白い作品です。
絵のタッチが好きなら、それだけで読む価値があります。
また、キャラの魅力だけではなく、ストーリーにも深みがあるのも魅力です。
- 心優しいはずの主人公が、仲間に危害を加える人間に怒り、容赦なく手にかける
- 善人だと思っていたキャラに実は裏の顔があるが、主人公はそれに気づかない
など、なかなか深いストーリーを見せてくれます。
また、主人公以外に転生してきた高校生が、世界を救う勇者として魔族と戦う正統派のストーリーも展開します。
絵の綺麗さにつられて読み進めていると、深くて幅広いストーリーに心を掴まれる人も多いと思います。
2位:異世界迷宮でハーレムを
作品特徴
ジャンル:バトル・冒険・スローライフ
無双・ハーレム度合い:無双もハーレムも若干あり
魅力ポイント:スタイル抜群の美少女とのラブラブ生活
可愛くてセクシーな獣っ娘と、毎日イチャイチャ。
とにかくヒロインのロクサーヌの可愛さが際立つ作品だと思います。
ストーリーの入り自体は、「普通の若者が異世界転移→奴隷として売られている獣っ娘を買う」という、比較的オーソドックスなものです。
(出典:「異世界迷宮でハーレムを」)
(出典:「異世界迷宮でハーレムを」)
本作は、そんなロクサーヌとのイチャイチャラブラブ生活が、しっかり堪能できるのが大きな魅力になっています。
他の少年漫画にありがちな変な遠慮などはなく、はっきりとイチャイチャするシーンが描かれます。
お色気シーンが多くても、肝心の作画が上手くないために人気にならない作品も数多くありますが、本作は、魅力的なヒロイン&濃厚なお色気シーンの両立が高いレベルで実現されてます。
また、ロクサーヌ以外にも、かわいい系の美少女キャラも登場し、しっかりお色気シーンがあります。
人数こそ多くありませんが、濃厚なお色気シーンがとにかく豊富に描かれているので、キャラクターのタッチが好きな人なら、ぜひオススメしたい作品になっています
もちろんお色気だけでなく、冒険やバトル展開もしっかり描かれます。
迷宮の攻略がストーリーのメインになっており、主人公がスキルを習得して強くなって行く様子が丁寧に描かれます。
また、ダンジョンを攻略して得た資源をもとに、家を買って生活基盤を作るなど、スローライフ的な要素もあります。
魅力的なヒロインと冒険&スローライフ、そしてラブラブ生活が堪能できる作品です。
3位:転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます
作品特徴
ジャンル:バトル・ギャグ
無双・ハーレム度合い:無双はかなり強い・ハーレムも強め
魅力ポイント:ぶっ飛んだ主人公のキャラと豪快で綺麗な魔法の描写
魔法変態な主人公のギャップを見事に描く表現力
本作は、ここまで紹介してきた作品とは、また違った絵の綺麗さが楽しめる作品です。
魔法への異常な執着をもつ主人公は、魔力の才能にあふれる王子に転生し、こっそり無双するという展開ですが、主人公の異常な魔法への興味や、彼の凶悪的な強さの描写が面白い作品です。
主人公は狂人レベルの魔法好きで、前世では魔法使いによって殺される瞬間も、相手の攻撃魔法を受けながら、そのすごさに大喜びする変態です。
また、転生後に彼に宿った魔力はすさまじく、惑星の大気を吹き飛ばして、宇宙空間を露出させてしまうなど狂った力を発揮します。
(出典:「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」)
※魔術を上空に放った結果、このあと大気が消し飛びました。
そんな魔法狂いな主人公の魔法の描写に力が入っており、ダイナミックな魔法を魅力的に描くことに成功しています。
また、そんなダイナミックな魔法表現とともに特徴的なのが、デフォルメされたキャラクターです。
主人公は、魔法のこと意外に興味がなく、興味ないものに対しては完全に呆けた表情になります。
(出典:「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」)
※敵に興味をなくしてしまうと、戦闘中でもこの表情に笑
自分の興味がないことには一切関心を示さない、変人な主人公ですが、このようなまぬけ可愛い表情で、その変態性をいっそう上手く表現しています。
このように、凶悪な魔法が綺麗に描かれる一方、まぬけな脱力表情が見れるなど、絵の表現の振り幅がとてつもなく激しいのが、本作の大きな魅力です。
なお、絵のタッチはかわいい系にかなり寄っています。
特に主人公はショタ系を狙ったタッチになっているので、好きな人にはたまらない、尖った作画と言えます。
主人公以外にも、ショタ系のキャラはたくさん登場する(しかも優遇気味)ので、このタイプのタッチが好きな人には、それだけでおすすめできる作品になっています。
4位:邪剣さんはすぐブレる
作品特徴
ジャンル:ギャグ
無双・ハーレム度合い:無双多め・ハーレムは少なめ
魅力ポイント:画力の高さが完全に無駄なギャグメインの展開
本作を、「無駄に絵が綺麗な異世界漫画No.1」に推薦します!
ここまで紹介してきた絵が綺麗な作品は、画力がキャラクターの魅力に繋がっていたり、戦闘の描写に魅力を持たせていたりなど、絵の巧さが作品の魅力に直結しています。
しかし本作は、その画力・画風が作品ジャンルにまったく見合っていないという特殊な作品になっています。
本作は、中世ヨーロッパ風の美男美女キャラが、本格的なデッサンで描かれている作品なのですが、中身は完全なギャグ漫画です。
異世界漫画に多い、バトル展開の中にギャグがあるタイプの作品ではなく、完全にギャグありきの作品で、「こち亀」や「ボボボーボ・ボーボボ」のようなタイプの作品です。
本作を簡潔に表現すると、剣でありながら、手足を生やして人語を介する魔剣「ジャスティス・ブレーバー」と、ヒーロー好きの少女のモニカが暴走して、山を吹き飛ばしたり、空を自由に飛んだりするのを、兄のルカスが全力でツッコむというものです。
また、ギャグマンガらしく個性的なキャラがたくさん登場します。
- なぜかルカス達の家に住み着く巨大な石像たち
- ルカスを馬車馬のように働かせる猫耳美女の店長エリート
- エリート家系ながら、性格がねじ曲がった引きこもりの魔族
- 半裸で局部を盾で隠しているおっさん
などなど、個性豊かなキャラが美しいデッサンで描かれ、全力でギャグ展開になるというカオスな状態がとにかく個性的な作品になっています。
このようなギャグが全面に出ている作品ですが、妹のモニカや、ルカスの幼馴染で彼に恋するリーリン、おしとやかでまじめな性格な魔族のヨシエなど、色々な美少女キャラが登場します。
どれも中世ヨーロッパのような美しさで、これらのキャラの可愛さが堪能できる魅力もあります。
しかし、そんな美少女から繰り出されるギャグ・・というギャップがやっぱり面白い作品です。
(出典:「邪剣さんはすぐブレる」)
※妹のモニカによる無邪気な兄批判
5位:ポンコツ女神の異世界創世録
作品特徴
ジャンル:人間ドラマ・文明発展
無双・ハーレム度合い:無双強め、ハーレムは少な目
魅力ポイント:見た目がキレイだけど中身は残念な女神のキャラクター
人類の運命をめちゃくちゃにしてしまう、愚かすぎる美女女神。
異世界漫画は、神や女神のキャラが登場し、主人公に味方したり敵対するなど、色々な関わり方があります。
そんななか本作の女神・アルテシアは、作品の主人公になっており、情やその場の雰囲気に流される、実に人間らしいキャラです。
「人間らしい性格」といえば聞こえはいいですが、実際は特定の種族に肩入れしてしまい、人類の進化を歪ませており、神としては完全なポンコツです。
そんなアルテイシアですが、中身は実に残念ながら、ビジュアルが美しく、しかもスタイル抜群です。
しかも序盤は原始時代なので露出の多い服装になり、なかなかのセクシーさが堪能できます。
(出典:「ポンコツ女神の異世界創世録」)
※2話目の表紙。ポンコツ女神のアルテシア。
そのため、特に序盤は、女神の残念さや美しさを存分に楽しめる作品になっています。
もちろん、ビジュアルだけでなく、女神と彼女に関わる人類のストーリーが魅力にもなっています。
自らの行為によって、起こるはずのなかった争いに葛藤する様子や、残念さに呆れつつもアルテシアを慕う人間たちの様子がドラマチックに描かれます。
そして、「神が勇者を導く」という、異世界ファンタジーの王道の設定ながら、女神のキャラがかなり特殊に描かれているので、他では見られないストーリー展開になっています。
このような特徴があるので、「女神が勇者に伝説の件を渡す」というファンタジー漫画のベタ展開もあるのですが、他では見たことのない演出になっています。
アルテシアのビジュアルが好きな人や、一癖ある異世界ファンタジーが好きな人にオススメです。
他の漫画とは違う!ストーリーが面白いおすすめ作品
面白いマンガは、絵だけではなく、もちろんストーリーにも魅力があってなんぼです。
異世界漫画は、王道パターンが強力なため、ストーリーが「にたりよったり」になることも正直あります。
そんななか、他の作品には見られない独自のストーリー展開の作品があると、思わず引き込まれてしまいます。
ここでは、異世界漫画ながら、設定やストーリー展開に特徴のあるオススメ作品を紹介します。
1位:100万の命の上に俺は立っている
作品特徴
ジャンル:バトル・冒険
無双・ハーレム度合い:無双もハーレムも若干あり
魅力ポイント:マンガのセオリー無視の予想できないストーリー展開
ご都合主義を真向から否定する、失敗ばかりの異世界転生。
高校生の主人公・四谷は、クラスメイト達とともに強制的に異世界へ転移させられます。
転移した世界で課されるクエストをクリアすることで、現世に戻れますが、プレイヤー達が全員死亡してしまうと戻れなくなるという試練が与えられる・・という展開です。
基本となる設定は、王道の異世界転生漫画に近いところがありますが、本作は、まず主人公のキャラクターが相当の変わり者という特徴があります。
彼は、高校生ながら効率を最重視する人物で、クエストをクリアすることを優先して、捕まった仲間を見捨てようとします。
冷酷なダークヒーローというキャラならわかるのですが、そうではなく、天然でそのように行動します。
四谷は、一緒に行動する女子たちから自分がモテているのかどうかを気にする一面もあるのですが、一方で、そんな彼女たちを見捨てようとするのだから恐ろしいです。
そんな本作ですが、変わっているのは主人公の性格だけでなく、クエストの難解さです。
課されるクエストのクリア条件は、「ボスモンスターの討伐」や、「希少アイテムの入手」といったテンプレ的なものではなく、
- 「マップの踏破率を上げる」
- 「村を噴火とオークから救う」
- 「特定エリアの数年後の麻薬の使用率を引き下げる」
など、一見どうしたらいいかわからないような難題ばかりです。
こんなわかりにくいクエストなので、主人公たちは、ベストな方法がかわからないまま行動し、わりと失敗します。
しかし、試行錯誤して少しづつ成功し、なんとかクリアしていく主人公たちの姿は、まるで現実世界を生きていく私たちの姿とダブるものがあります。
いつも誰もが活躍できるわけではなく、時には足を引っ張りながら、努力や工夫によって、たまに成功するという、人生の縮図のような様子が見られます。
このように、異世界漫画どころか、他のジャンルの漫画を探しても見られないような独特なストーリーが面白いです。
いわゆる「ご都合主義」と言われてしまいがちの、異世界転生漫画の展開では物足りない人にこそ、オススメしたい作品です。
また、物語が進むにつれ、「HUNTER×HUNTER」ばりに複雑な展開が繰り広げられるため、少なくとも高校生以上でないと、本作は十分楽しめないと思います。
主人公たちの行動は失敗することが多いというのもあり、どのクエストも、どのような展開になるのか予想がつかず、ハラハラさせてくれる展開が楽しめます。
2位:理想のヒモ生活
作品特徴
ジャンル:内政・外交
無双・ハーレム度合い:無双はなし、ハーレムは微妙にあり
魅力ポイント:成り上がらないための外交術
王族に転生しながら、成り上がらない大人のストーリー
社会人として平凡な生活を送っていた主人公の男、ゼンジロウは、ある日突然異世界に召喚されてしまいます。
そこでとある国の王女・アウラにいきなり求婚されますが、褐色肌のセクシーな王女に心を奪われたゼンジロウは、結婚を決意して異世界での王族生活が始まる・・というストーリーです。
このような経緯なので、ゼンジロウは、異世界で王族になるのにも関わらず、「成り上がらないこと」を目指す展開が、他では見られない面白いストーリーになっています。
彼は立場としては国王的な立ち位置になるため、色々な輩が近寄ってきます。
自分に取り入ろうとする貴族たちを体よくかわし、送り込まれる側室候補には惑わされずに爽やかにスルーします。
また、自分を煽ってくる相手を紳士にかわし、女だからと軽視されがちなアウラをしっかりたてる男ぶりにカッコよさを感じます。
そんな独特なストーリーが楽しめる本作ですが、魅力的なのが特徴的な作画です。
王女であるアウラは褐色セクシー美女で、この手のタイプが好きな人には、どストライクなヒロインです。
(出典:「理想のヒモ生活」)
序盤のストーリーの山は、アウラとの新婚生活で、夫婦らしくしっかり「跡継ぎ作り」に励むシーンが楽しめます。
だんだんとイチャイチャするシーンは少なくなりますが、それでもアウラとの新婚初夜のシーンは間違いなく一見の価値ありです。
ちなみに、このほか登場する女性キャラも、「スタイル抜群」「がっしり」系の女性が多めですが、それ以外にもかわいい系の美少女など、色々なタイプの女性キャラが登場します。
「成り上がらない」という独自のストーリーも魅力ですが、女性キャラのタッチが好きなひとなら、それ目的でも十分に読む価値のある作品になっています。
3位:村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない
作品特徴
ジャンル:勢力拡大・人間ドラマ
無双・ハーレム度合い:ともにほとんど無し
魅力ポイント:主人公のニートが現世で成長していくドラマ
ニートがニートのまま、現実世界で成長していく物語。
引きこもりのニート生活を送っている主人公が、村づくり系のネットゲームをプレイすることになります。
しかし、そのゲームのキャラクターたちは、ゲームの域を超えるレベルで自由意思を持ってしゃべり、主人公からのメッセージが、「神のお告げ」として彼らに届き・・という展開が特徴的です。
主人公自身が神として異世界に転生する作品はありますが、本作は転移はせず、あくまでゲームをプレイするという設定です。
しかし、そのゲームのキャラに対してお告げをだし、しかもキャラたちが生身の人間としか思えないレベルで自由に活動するという設定が、かなり独特です。
魔物の襲撃から逃れてきた二組の家族が、森の中で拠点を作って細々と暮らしますが、モンスターの驚異は常に絶えません。
主人公はそんな彼らを見守りながら、神のお告げによって生きるための指示を出す・・というサバイバル的な要素も楽しめます。
このように、ゲーム内のキャラクターのサバイバルストーリーも楽しめますが、本作で特徴的なのが、ニートである主人公自身の成長です。
ニートである主人公は、家族から見放されており、そこに負い目を感じています。
苦しい思いをしながらも、努力をするゲームのキャラクターたちに励まされる形で、家族との関係を構築したり、社会復帰を目指したりします。
主人公がニートの異世界漫画は多くありますが、そのほぼ全てが、異世界に転生して無双するストーリーです。
本作ではそうではなく、主人公が現実世界で働き始めてお金を稼いだり、家族とのコミニュケーションを増やす展開が楽しめます。
そんな彼の姿に、読み手も励まされたり、頑張ろうという気持ちにさせてくれるでしょう。
主人公の現実世界のパートは、感動的なシーンもありますが、基本地味です。
「ニートが社会復帰する」というリアルな描写が嫌な気分になる人には、オススメできないかもしれません。
しかし、他ではとても扱いそうにない要素を描いているので、他では見られない異世界漫画を読みたい人にぜひオススメしたい作品です。
4位:最果てのパラディン
作品特徴
ジャンル:バトル・冒険
無双・ハーレム度合い:無双はそこそこあり、ハーレムはなし
魅力ポイント:精神的にも肉体的にもだんだん成長する主人公の物語
主人公の弱さや迷い、そして成長を描く感動的な物語。
主人公が現実世界から転生して、ファンタジー世界で活躍する、という王道の構図なのですが、とにかくストーリーや設定に深みのある作品です。
普通の異世界漫画では、最初に力を授かるシーンは大体2、3ページで、主人公が強くなって冒険がすぐ始まるのが普通です。
しかし本作は、主人公は転生した世界でいきなり旅立たず、元人間のスケルトンや、ミイラなどのアンデッドたちに育てられ、成長する様子が長く描かれます。
主人公が肉体的にも強くなるだけでなく、家族愛に満たされることで、前世のトラウマをだんだん克服していく内面の成長も丁寧に描かれていきます。
本作では、主人公は決して完全無欠なチートキャラではなく、自分の心の弱さと向き合ったり、くじけそうになりながらも、試練を克服してきます。
そんな主人公ですが、家族たちとの平和な生活にとある大きな転機が訪れ、物語が動き出す・・というストーリーが楽しめる作品になっています。
このように本作は、普通の異世界転生漫画ではあっさり済ませがちな、主人公の肉体的・精神的な成長の描写に力が入っているので、物語として良質で、感動させてくれる場面が多いです。
とにかく無双とハーレムを堪能したいという人にはおすすめはできませんが、心が動かされる深いストーリーを楽しみたい人には是非読んでい欲しい作品です。
また、ストーリーだけでなく、魔法の詠唱や、神々の特徴なども設定が凝られています。
主人公自身や、アンデッドたちの出自にも神々が深く関わっています。
細かいところまでしっかり練られているので、説得力のある重厚な世界観も魅力の一つになっています。
5位:冒険者ライセンスを剥奪されたおっさんだけど、愛娘ができたのでのんびり人生を謳歌する
作品特徴
ジャンル:バトル・家族愛
無双・ハーレム度合い:無双は強め、ハーレムはなし
魅力ポイント:父娘の家族愛とだんだん盛り上がるストーリー
普通の追放系作品では決して味わえない、勇者と主人公の深いストーリー。
異世界漫画では王道の一つである「勇者パーティ追放系作品」ですが、そのなかでも異質なほどストーリー展開に凝っている作品です。
勇者パーティの一員として活躍していた魔術師のダグラスですが、謎の呪いにかかってしまいクビを宣告されます。
このような王道展開から始まりますが、その後力を取り戻した主人公は、身寄りのない娘を拾い、父娘二人で旅をするという展開になります。
そんな二人が、色んな事件を解決するなかで信頼関係ができ、その家族愛にほっこりする展開が堪能できます。
そして本作のストーリーの真骨頂は、追放された勇者たちとの関わりです。
勇者パーティ追放系の作品と言えば、追放後に主人公の優秀さに気づき、後悔し、再び戻るようにお願いするけど「もう遅い」と突き返す爽快な展開です。
詳しくはネタバレになるので伏せますが、なぜ主人公が呪いにかかったのか、そしてなぜ彼が追放されたのか・・・という背景が段々と明らかになってきます。
父娘とのほっこりストーリーに慣れたころに、勇者たちとの因縁のストーリーが始まり、その深さにうならされる作品になっています。
分かりやすい追放系の物語を期待する人には物足りないかもしれませんが、本作ほど勇者と主人公の深い物語を味わえる作品は他にはないと思います。
多くの異世界漫画は、無双を始めるストーリーの最初に盛り上がりがくることが多いですが、本作ではだんだんと盛り上がっていく楽しさがあります。
序盤に張られた伏線が、ストーリーが進むにつれて回収されていく展開になっているので、ストーリー展開にこだわりたい人のニーズに応えられる作品になっていると思います。
「そこに目をつけたか!」設定が斬新なおすすめ作品
異世界漫画は、無双&ハーレムという王道展開があるため、設定にこだわらないと埋もれてしまうことが多いです。
そのため、主人公の経歴や、世界観、チート能力に独自の設定を持たせる作品もあります。
ここでは、設定が他では見られないようなオリジナリティあふれる作品を紹介します。
1位:ゲームオブファミリア
作品特徴
ジャンル:バトル・冒険
無双・ハーレム度合い:両方ともかなり強め
魅力ポイント:敵を上回る狡猾さで裏から異世界を攻略する主人公
見た目は優男なのに、女性を手玉に取り、敵を騙す恐ろしい主人公。
作品紹介や第一話を読むと、ハイスペックな女家族の中に振り回されがちな地味な主人公・・という感じですが、その印象はすぐにがらりと変わります。
いっけん頼りなさそうな感じの主人公ですが、それは表の顔であり、裏では異世界の敵にも負けない狡猾さで、相手を出し抜きます。
そして極めつけは、主人公が前世から身に着けているスキルです。
異世界転生モノには、学生だけじゃなく、色々な設定のキャラが主人公になっています。
本作は、主人公が、とある職業のような能力を、身につけています。
主人公は、父から受け継いだそのノウハウを駆使し、女性を性的に悦ばせ、精神的に依存させ、自分の味方にさせます。
そこから得る情報で、敵の弱みや、つけいる隙を握っていく・・というなかなかゲスな展開が楽しめます。
敵に負けないくらい、狡猾なダークヒーローの作品はたくさんありますが、その中でも本作は、少年漫画らしくない特殊な要素を取り入れているところが斬新です。
そんな主人公ですが、今の家族を大切に思い、守ろうとする優しい一面もあります。
「敵には容赦しないが、守るべき相手は自らを犠牲にしても守る」という、優しい一面とのギャップがまた魅力になっています。
主人公の狡猾さが目立つ作品ですが、魔法バトル漫画としても魅力にあふれています。
精霊たちを得意の話術で説得して、チート能力を得た主人公が、強力な魔法で敵を圧倒する爽快な展開が楽しめます。
交渉や策略で卑怯な敵を出し抜くという展開に加えて、圧倒的な魔法の力で敵をなぎ倒すかっこよさも味わえる作品になっています。
2位:異世界もう帰りたい
作品特徴
ジャンル:バトル・冒険・ギャグ
無双・ハーレム度合い:両方とも無し
魅力ポイント:異世界転生モノなのにファンタジー感ゼロの世界観
異世界に転生するのに、ストーリーも、絵のタッチも、ファンタジー感ゼロ。
異世界転生マンガは流行になりつつあり、最近は色々なパロディ作品が登場しています。
そんな中でも本作は、「しょんぼり転生」と名付けられるような、なんとも華のない異世界生活が楽しめるのが魅力です。
現世でサラリーマンをしている下山口は、突然ファンタジー世界に召喚されますが、特に何の能力も与えられず、ハズレキャラ扱いされます。
そして、無双とかハーレムとかそういう展開はなく、
- 手続きをするのに色々な場所をたらい回しにされる
- 食堂で気まずくないように席を移動したら、逆に隣に変な人が座られる
- 男同士の集まりの中に思わせぶりな女が加わり、雰囲気が悪くなる
など、ファンタジーな雰囲気は一切なく、日常の何気ない「しょんぼりあるある」とでもいうような展開が面白いです。
そもそも絵柄が異世界ファンタジーのそれではなく、ゲゲゲの鬼太郎のようなタッチで、キャラクターも街並みも全く異世界感がありません。
(出典:「異世界もう帰りたい」)
このように、異世界転生して、違う世界を冒険するのですが、絵のタッチからストーリー展開まで、ファンタジー漫画の雰囲気とは全く違うものになっているところが斬新です。
最初はファンタジー感0ですが、ストーリーが進むにつれて、冒険に出たり、魔物と出会うなど、さすがにそれっぽくなっていきます。
とはいえ、それでも「無双しない」というのは変わらず、むしろ突然現れたチート持ちの召喚者が魔物を颯爽と倒していくなど、下山口のしょんぼり感はブレません。
これまでも今後も、本作と似たような作品は出てこないと思います。
3位:即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。-ΑΩ-
作品特徴
ジャンル:バトル・ギャグ
無双・ハーレム度合い:無双はかなり強い、ハーレムは少なめ
魅力ポイント:バトルが一瞬で終わるチート能力とそれを飽きさせない仕掛け
こんなに主人公を強くしちゃって、本当にストーリーが成り立つのでしょうか。
異世界転生漫画にかかわらず、古今東西色々なバトル漫画があり、色々な強力な能力が登場します。
そんななか、本作の主人公は、「即死チート」という能力の持ち主で、「死ね」と念じるだけで相手を殺すことができます。
クラスメイトごと異世界転生されられた高校生、高遠夜霧(たかとうよぎり)は、転生早々ドラゴンに襲われますが、そのチート能力で瞬殺します。
しかし、夜霧の様にあまりにも強すぎる能力だと、バトルが一瞬で終わり、ストーリーとしてはつまらなくなってしまいがちです。
そこで本作は、敵キャラを胸糞悪い性格にすることで、その問題を解決しています。
チート能力を与えられたクラスメイトは、その能力に溺れてだいたい悪人になっています。
クラスメイトを再会しても、夜霧と一緒に旅をするクラスメイトの千佳が狙われます。
そんな、見ていて腹が立ってくるような相手を、主人公が1コマでやっつけるという展開にスカっとさせてくれます。
このように、主人公のチート能力に独自の設定を持たせつつ、それを飽きさせない形で描いているところが斬新です。
そのため、どんな胸糞わるい敵が出てきても、「どうせこいつも瞬殺されるだろう」という安心感を持って読むことができます。
そんな夜霧の能力は、転生時に与えられたのではなく、もともと現実世界にいるときから持っているものでした。
こんなにも人間離れした能力を、彼がなぜ持っているのかは作中冒頭では明らかにされず、だんだんとその経緯が見えてきます。
単純に無双するストーリーではなく、主人公の謎に包まれている生い立ちが見えてくる謎解き的展開も読み応えがあります。
4位:この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる
作品特徴
ジャンル:バトル・ギャグ
無双・ハーレム度合い:無双はかなり強い、ハーレムは少なめ
魅力ポイント:主人公の異常なほどの慎重ぶり
鎧を三つ貰おう。着る用。スペア。そしてスペアが無くなった時のスペアだ(原作小説より)
タイトルの通りの作品で、異常なほど慎重派な主人公の変人ぶりがとにかく面白い作品です。
新人女神によって召喚され、その女神と世界を救う旅に出ることになった主人公は、とにかく準備に準備を重ねて無双します。
最初に旅立つまでに天界で1週間けて筋トレをし、鎧は3つ買おうとします。
他人が作った食事は毒を疑い、贈られるアイテムは呪いを警戒します。
(出典:「この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる」)※女神が作ったおにぎりを疑い、目の前で彼女に食べさせ、即効性の毒が入ってないことを確認する主人公。
そんな主人公と女神が魔王から世界を救う旅に出ますが、敵とのバトルにも主人公の慎重ぶりが満ち溢れています。
いきなり魔族の四天王が登場するなど、次々と強敵にぶつかりますが、相手がどんなに強かろうと、それを越える準備によって無双する展開がギャグ交じりで楽しめます。
詳しくはネタバレになるので伏せますが、「よくここまで想定できるな」という準備の万端ぶりで、「慎重すぎる」という、ありそうでなかった主人公の独特の設定に成功しています。
また、異常な慎重さに笑わされつつも、準備や戦略の完璧さで、絶体絶命のピンチでも鮮やかに逆転する姿に痺れさせれくれます。
また、主人公に同行する女神のキャラクターも面白いです。
一応、スタイルのいい美少女なのですが、主人公の暴走にツッコミを入れたり、振り回されてリアクションをとるなど、ギャク漫画の相方役として優秀な活躍をしてくれます。
他の異世界作品の神のようなカリスマ性は一切ありませんが、ギャク漫画としての質を上げるための重要なキャラになっています。
5位:ドキュンサーガ
作品特徴
ジャンル:バトル
無双・ハーレム度合い:無双あり、ハーレムなし
魅力ポイント:深く練られた人間ドラマ
下品な作風の裏に秘められた、深い深い物語。
いっけんグロくてモラルのない、ゲスな漫画に思えますが、少し読み進めることでその深いストーリー展開に唸らされる作品です。
ファンタジー世界において、王国最強とされる勇者は、その強さにかまけてワガママの限りを尽くします。
興味本位で国王の座を奪い、すぐに飽きて王座を投げ出す愚かぶりで、ハーレムをあてがわれることで満足するゲスキャラです。
最初は、強いがゲスな勇者が敵対する魔族を瞬殺し、奴隷のように扱うという胸糞の悪い展開から始まりますが、魔王との戦いあたりから作品の軸が変わっていきます。
勇者の意外な一面や、彼の強さの秘密、そしてなぜゲスな人間になってしまったのか・・という背景や、魔王やその仲間に秘められた過去が明らかになっていきます。
さらにだんだんと魔王の過去の話にストーリーが移り変わっていき、その設定の深さは異世界漫画の中でも群を抜いています。
本作では、人間社会の愚かな面に焦点が当てられ、
- 平和な社会になったのちに、再び争いが生まれるプロセス
- 一致団結していたはずの構成員たちから、差別や弾圧が生まれる背景
- 社会の変貌により、かつての仲間たちが仲たがいをし、すれ違っていく流れ
などがリアルに描かれており、現実世界の人間社会の問題を凝縮したような展開が描かれます。
苦しみや悲しみが多い、ダークファンタジーな物語になっていますが、ただネガティブなストーリーなのではなく、生々しさ溢れたものとなっており、読み応え抜群の作品になっています。
また、ストーリーだけでなく、バトル漫画としてもしっかり楽しめます。
勇者対魔王の戦いは、なかなか緊迫感のある展開になっており、どっちが魔族なんだかわからないほども、勇者のゲスな能力も面白いです。
その他にも登場する魔族それぞれに固有の能力があり、個性的な面々の戦い方やバトルが楽しめます。
異世界漫画通に勧めたい!マイナーだけどオススメしたい作品
最後に、あまり有名ではないものの、キラリと光る魅力があり、異世界漫画通な人にもおすすめしたい作品をまとめます。
まだ連載がはじまったばかりだったり、マイナーな媒体の連載という理由で、ブームにはなっていませんが、読み応えが十分で、個人的にもっと評価されていいと思う作品をまとめました。
1位:二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む
作品特徴
ジャンル:バトル・冒険・復讐
無双・ハーレム度合い:無双は強め、ハーレムは少しあり
魅力ポイント:敵も味方も悪意に溢れるドロドロした復讐劇
「復讐は何も生まない」なんて綺麗事では終わらない、徹底的にやり返す復讐劇
タイトルの通り復讐がテーマになる作品ですが、登場人物たちの悪意がものすごく強いため、どす黒い復讐劇が好きな人にオススメな作品です。
勇者として異世界に召喚された学生の主人公は、魔王を倒した後に王女や仲間に裏切られ、殺されてしまいます。
薄れゆく意識の中で、裏切った王女たちへの強い憎しみを持つ主人公ですが、とある事情により、転生直後の状態に戻ることができ、王女たちに即刻復讐を開始します。
だいたい復讐劇を扱う作品では、時間をかけてだんだんと始まるのが普通ですが、本作では、第一話目の開始数コマ目から復讐が始まります。
復讐ものが好きで、爽快な気持ちを味わいたい人におすすめな作品です。
また、一話目から始まる主人公の暴れっぷりも強いですが、復讐相手のヒールっぷりもかなり激しいものがあります。
王女達は、自分たちの欲望のために、主人公達現世の人間をいいように利用しようとします。
詳しくはネタバレになるので伏せますが、本作の異世界では、召喚対象である現世の人間たちをヒトとは扱っておらず、魔族を倒すためのコマとしてしか見ていません。
そんな王女達に、情け容赦なく復讐を果たす主人公のダークぶりもかなりのもので、互いの悪意が激しくぶつかりあいます。
(出典:「二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む」)※素直な青年だった主人公が、ここまで豹変するダークっぷり。
このように、ダークさの激しさが特徴的で、好きな人ははまる魅力がありますが、惜しむらくは、コミカライズ版はまだあまり物語が進んでいません。
マンガの続きが気になる人は、原作小説版を読んでみるのがおすすめです。
2位:最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか
作品特徴
ジャンル:バトル・ギャグ・恋愛
無双・ハーレム度合い:無双はかなり強い、ハーレムは少なめ
魅力ポイント:麗しい令嬢が悪を拳で殴り倒す
少女漫画なタッチの可憐な令嬢が、悪をボッコボコに殴る蹴る!
悪役令嬢モノに分類できる作品で、絵も少女漫画的なタッチですが、男子にもオススメできる作品です。
物語は、公爵令嬢が婚約者の王子に難癖をつけられ、婚約を破棄されるところから始まります。
普通の悪役令嬢モノであれば、主人公がそこであっさり引き下がるところから物語が始まるのですが、本作の主人公・スカーレットは、「わかりました。最後に一つだけよろしいでしょうか。」と切り出し、自分を陥れた卑劣な令嬢をぶん殴ります。
(出典:「最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか」)
その後、その場にいた敵役の貴族たちを一人で蹂躙するという、バトル漫画のような大迫力の戦いが繰り広げられます。
主人公は一見すると可憐な美女なのですが、人を殴ることに喜びを感じるサイコパス(笑)気味な性質があり、悪を見つけては、彼らをぶん殴るために執念を燃やします。
少女漫画のヒロインのような容姿のスカーレットに、戦闘狂というイカれたキャラ付けがされており、実際に悪を殴りまくるという爽快ながらカオスな情況が、他の作品では味わえない魅力を醸し出しています。
このような独特な魅力があるので、webサイト「アルファポリス」で連載されており、それほどメジャーな作品ではありませんが、男子も女子も楽しめる斬新な作品だと思います。
また、このようなバトル展開もだけでなく、個性的なキャラクターが物語を彩ります。
- スカーレットに興味を示し、彼女を振り回すドSの第一王子
- 真面目で、心配症のため、スカーレットの暴走に胃を痛めがちな彼女の兄
などなど、主人公に負けじと劣らず個性的なキャラが、ドタバタ劇を繰り広げる様子も本作の魅力になっています。
3位:冒険に、ついてこないでお母さん
作品特徴
ジャンル:ギャグ・冒険
無双・ハーレム度合い:(母親の)無双はかなり強い、(息子の)ハーレムは若干あり
魅力ポイント:強くて美しいけど過保護すぎて残念な母親
僕のお母さんは、瞬間移動ができて、星を破壊できる邪竜です。
過保護な親と、それを嫌がる子どもをコミカルに描いたマンガはわりと多くありますが、本作もそのタイプの作品です。
しかし、本作の母親・カルマアビスは、ただ過保護なだけではなく、元邪竜で作中最強クラスの力を持つため、めちゃくちゃ厄介です。
彼女は、冒険者を目指す息子・リュージを心配するあまり、
- 瞬間移動能力
- 時を止める能力
- 衛星を破壊するほどのエネルギー波
など、一般的なバトル漫画で最強格として描かれる能力を次々と繰り出します。
このような設定で、自立して冒険者になりたい息子のリュージと、それを心配してストーキングしては、めちゃくちゃな強さで大騒ぎしてしまう母親・・というドタバタなコメディが面白い作品です。
また、本作の魅力は絵のタッチのキレイさにもあります。
母親のカルマアビスはスタイル抜群の美人に描かれており、中身の残念さがよけいに目立つことになっています。
(出典:「冒険に、ついてこないでお母さん)
普段は美しい母親ですが、興奮したり、本気を出したら邪竜の姿に変身してしまい、恐ろしい攻撃を繰り出すというギャップがすさまじいです。
このように、美しくて強すぎて過保護すぎる母親の暴走ぶりが面白い、ギャグ&冒険漫画になっています。
また、母親以外にも、スタイル抜群なセクシーなエルフのお姉さんや、ともに冒険をする可愛らしい獣っ娘など、他にも魅力的な女性キャラが登場し、絵柄だけでもファンになる人もいそうです。
マンガアプリの「マンガUP!」で連載されており、商業誌連載に比べて露出は少ないのですが、もっと人気がでてもいいはずの作品だと、個人的には思っています。
4位:俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者の夢をみる~
作品特徴
ジャンル:バトル・ギャグ
無双・ハーレム度合い:無双はかなり強い、ハーレムは少なめ
魅力ポイント:最強になった主人公の勘違いによる無双劇
なぜあなたは、そこまで謙虚な勘違いができるのか?
作中最強なのに謙虚すぎる主人公が、無双しつつも異常な勘違いをしていく・・という様子が面白い作品です。
「パリィ」というのは、相手の攻撃を弾く剣の防御技で、攻撃能力のないスキルです。
幼少期に、そんな「パリィ」しか覚えなかった主人公は、ダンジョン攻略を生業とする冒険者として生きていく道を断たれ、町の雑用をこなす日々を送っていました。
しかし、10年間努力を続けた結果、パリィの力がチートクラスにまで成長していて・・という展開から始まります。
幼少期に無能扱いされた主人公が、異常なほどの修行の成果で、実は作中最強にまでなっており、大いに無双する展開が楽しめる作品になっています。
そんな本作を面白くしているのが、主人公の勘違いっぷりです。
幼少期の経験から、自分を無能者だと過小評価している彼による、異常な思い込みが面白いです。
- 王国の衛兵を瞬殺する強さのミノタウロスを討伐しますが、「ちょっとした牛モンスター」と勘違い
- 普通のゴブリンの何十倍の力をもつキングゴブリンを、普通のゴブリンと勘違い
- ミノタウロスから助けた少女は王女だったが、ちょっとした貴族の娘程度だと勘違い
- 「どぶさらいに使えそうだから」という理由で、伝説クラスの剣を国王から譲り受ける
などなど、激しすぎる勘違いがコメディタッチに描かれ、独特の面白さが生み出されています。
このような、主人公の勘違いっぷりがコメディになっている作品ですが、主人公は大真面目にボケた勘違いをしており、周りにツッコミ役もいないため、独特のコメディ臭を醸し出しています。
(出典:「俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者の夢をみる~」)
※国の衛兵が束になっても叶わない強さのミノタウロスを、「たかが牛モンスター」と思い込む。
こんな感じで真面目なトーンで思い込み、しかもそれを口にしないので、誰も訂正せず、勘違いが直されない・・というコメディが見られます。
その結果、中途半端なギャグマンガよりも、よっぽど笑える作品になっています。
5位:Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ
作品特徴
ジャンル:スローライフ・バトル
無双・ハーレム度合い:無双・ハーレムともに強い
魅力ポイント:色々な要素が詰め込まれている
「優しい人ほど怒らせたら怖い」ってことを、つくづく感じる無双物語。
ハーレム、スローライフ、ざまぁ系展開など、色んな要素が高レベルでまとまっている作品です。
勇者候補として王国に召喚されたものの、能力が低く追い出された主人公は、レベル2になった途端に能力がカンストします。
その後は、フェンリルの娘と出会ったり、美少女の冒険者達、果ては美女の魔神も加わって、山奥で一緒に暮らすというハーレム&スローライフな生活を送ります。
そんな本作ですが、特徴的なのは主人公の誠実さです。
ハーレムな環境になるも、フェンリルの娘だけを妻として娶り、他の美少女たちはあくまで同居人というスタンスを崩しません。
また、チートな力に気づいた王国の騎士たちから押し寄せ、協力するように偉そうに迫りますが、家ごと転移して完全無視します。
そんな主人公ですが、決して優しいだけの男ではありません。
妻に致命傷を負わせた敵に対し、怒りから新しい力に目覚め、圧倒的な能力で蹂躙するという恐ろしい強さを誇ります。
またかつて自分を陥れた王国から、正式に謝罪をされても受け入れません。
単純に優しいだけの人間ではなく 自分たちに害を与える 相手に対しては、それ相応の厳しさを見せる強い一面というギャップが魅力的なキャラクターになっています。
また、ざまぁ系の描写に力が入っているところも特徴で、王国の愚かな人間たちが主人公に言いがかりをつけたり、逆恨みしたり、しまいには頼ってくるのを、無視したり、やり返したりする様子が描かれます。
タイトルにはスローライフとありますが、ざまぁ系が楽しめる、読んでいて爽快な気持ちになることが多い作品になっています。
他にも色々な視点でおすすめ異世界漫画をまとめています。
以上、王道・絵・ストーリー・設定・マイナー作品という視点から、それぞれのおすすめ作品ベスト5を紹介してきました。
他の記事では、内容面から色々な視点で異世界漫画を紹介しています。
色々な異世界漫画を知りたいという人には、参考になると思います。