異世界転生漫画に限らず、ファンタジー世界のバトル漫画や冒険漫画の主人公といえば、強力な魔法を使う魔法使いや、物理攻撃でかっこよく敵を倒す剣士などでしょう。
しかし、回復役であるヒーラーも根強い人気があります。
そこで今回は、毎日365日異世界漫画を読んでいる私が、主人公が回復職(ヒーラー)である異世界漫画のうち、イチオシの作品を紹介したいと思います。
ヒーラーが活躍する展開が好きな人は、参考にしてください。
Contents
治癒魔法の間違った使い方 ~戦場を駆ける回復要員~
作品特徴
主人公の能力:治癒能力+戦闘能力
回復の活躍具合:そこそこ活躍
主人公の性格:脳筋
優男のヒーラーが、拳一つで敵を次々と殴り倒す。
高校生のウサトは、学校の生徒会長と副生徒会長と共に、異世界召喚に巻き込まれてしまいます。
異世界で勇者としての素質を見出された生徒会長たちに対して、彼にはヒーラーの素質が見出されて・・・という展開です。
本作は、タイトルにあるとおり、ヒーラーでありながら、普通のヒーラーとしての立ち振る舞いをするわけではないところが独特です。
普通ヒーラーは、後衛にいて、前衛のキャラクターが傷ついた時に回復をするものですが、本作の主人公はバリバリ前衛に飛び出し、前線で倒れた仲間を自ら回復しに行くという戦い方を教わります。
それだけでも少し変わったヒーラー職ですが、本作のヒーラーが変わっているのは、それだけではありません。
異世界で回復職としての戦い方を教える師匠が、セクシーな美女ながら、完全なる脳筋で 、戦士や武闘家のような訓練をウサトに課します。
ウサトも見た目は優男ではありますが、負けん気が強く根性のあるキャラクターで、そのしごきに耐え、徒手空拳での戦闘力が非常に高くなります。
そのため、戦闘の時には前線に出て戦ったり、魔法を使いこなせていないでいる少年に戦い方を教えたりなど、戦士のような活躍を見せることになります。
もちろんヒーラーとしても能力が優れているので、回復による活躍展開もあるため、異世界転生マンガにふさわしい無双展開が楽しめます。
このように、本作はヒーラーとしてかなり異色の主人公であるのが面白いところです。
また、魔族と戦ったり、色々な国を冒険し、仲間と出会い時には無双し・・という展開が楽しめるほか、ともに転生した生徒会長たちとの関わりなど、楽しめる要素がたくさんあります。
オススメポイント
回復で活躍もするがバトルでも活躍する主人公
優男なのに中身はバリバリの脳筋
異世界転生作品らしく、攻撃面+回復面で無双
完全回避ヒーラーの軌跡
作品特徴
主人公の能力:治癒能力+回避能力
回復の活躍具合:少し活躍
主人公の性格:ネットゲーム好き
回避型ヒーラーって有能なのに、誰も理解してくれない。
現世にゲーム好きのに生きる学生の主人公は、突然異世界に転生させられてしまいます。
主人公たちには、それぞれ職業が与えられますが、能力のパラメータは自由に割り振ることできるようになります。
比較的重宝するヒーラーの職を得た主人公ですが、ネットゲームの知識をもとに、ただのヒーラーではなく、素早さに極振りし、回避型のヒーラーになったものの・・・という展開です。
最近は、ネットゲームの進化により、色々なタイプのキャラクターや職業が登場しています。
回復職ひとつとっても、昔のドラゴンクエストの僧侶のようなタイプだけではなく、非常に防御力が高い僧侶や、攻撃に参加できる回復職なども登場しています。
そんななかでも、回避型のヒーラーというのは、素早さを武器に一切ダメージを受けないことで生存能力を高めるというタイプです。
ヒーラーにとって一つの重要な役割は、「自分が死なない」ということが言えるので、そういう意味では回避型ヒーラーは理にかなっているでしょう。
そんな面白い主人公の設定の本作ではありますが、転生した異世界では「回避型ヒーラー」という概念はなく、ヒーラーなのに素早さに極振りした主人公に対し、国王や大臣は呆れ、彼を追放してしまいます。
その後冒険者として登録するも、回避型ヒーラーの良さをわかってくれる冒険者はおらず、しばらくソロで冒険をするという不遇な展開が待っています。
しかし、だんだんと仲間を増やしたり、国王などに回避型ヒーラーの有効性を示すチャンスが出てきます。
極振りで面白い設定をしているにも関わらず、最初から無双できるわけではないのが、異世界転生マンガとしては珍しいところですが、だんだんと活躍することになると、爽快な成り上がり展開になりそうです。
一緒に転生したキャラとの関わりも含め、今後のストーリー展開が楽しみな作品です。
オススメポイント
回避型ヒーラーという珍しい設定
その有用さが理解される国王から追い出されてしまう
今後の成り上がりに期待
聖者無双
作品特徴
主人公の能力:治癒能力
回復の活躍具合:たまに大活躍
主人公の性格:ドМ気質・努力家
せっかく異世界に来たのに、無双せずにひたすら鍛えるマゾ主人公。
現世でサラリーマンだった主人公は、突然異世界転生させられてしまいます。
そこで彼はヒーラーとしての能力を持ちますが、まずは安定した生活を築くため、サラリーマン生活で鍛えられたコミュニケーションスキルで異世界の生活を始め・・という展開です。
本作は、主人公がヒーラーという特徴がありますが、どちらかと言うと主人公のコミュニケーションスキルが高く、異世界にちゃっかりなじんで生活するたくましさが目立つ作品です。
ヒーラーという能力は、転生した世界では希少な能力である一方、自立して生活していくためには、回復以外の戦闘能力や冒険者として生きる能力が必要になります。
そこで主人公は、回復に頼らず自分自身で冒険者として生活していくために、毎日異世界の人もドン引きするようなまずい飲み物を飲んだり、戦闘の訓練を行います。
このような修行を経て、だんだんと成長していくことでダンジョンの攻略も進むようになり、関わる人たちも貴族などの身分が高い人となっていく・・という成り上がり展開が楽しめます。
このように、主人公にヒーラーとしての能力がありながらも、異世界転生らしからぬ鍛錬と成り上がり展開が本作のメインと言えるかもしれません。
しかしながら、彼が与えられた回復という能力は、人々を救う能力であり、ピンチの時には回復能力で人々を助ける活躍展開を楽めます。
オススメポイント
前向きにバリバリ働くサラリーマンが主人公
転生した後も無双より修行展開が多い
たまに見られる回復などの大活躍が爽快
ニトの怠惰な異世界症候群 ~最弱職<ヒーラー>なのに最強はチートですか?~
作品特徴
主人公の能力:治癒能力+反転能力
回復の活躍具合:ほとんど無し
主人公の性格:不運・人間不信
ヒーラーなのに相手の命を奪うチート能力主人公
学校でいじめられている高校生の日高は、クラスごと異世界に転生させられてしまいます。
そして、彼に与えられた職業は、その世界では弱い職業とされている回復職でした。
そんな彼は、弱い職業であることを理由にダンジョンに追放されてしまい・・という展開です。
本作は、主人公の最初の職業が回復職ではありますが、あまり回復によって無双される展開は多くありません。
追放されたダンジョンで、「反転」という特殊な能力を見いだし、過酷な環境を乗り越え、段々と強くなっていきます。
このように、魔法や物理攻撃のような派手さはないものの、直接相手を死に至らしめたり、相手の能力を無効化するという強力な攻撃を繰り出すことができるようになります。
全体的に、回復が活躍する場面は少なく、ヒーラーが主人公の作品の中では、回復によって無双するという展開は他よりも少なめです。
どちらかと言うと、転生前も転生後も不遇な環境であるという過酷な状況や、そこから成り上がり復讐していくというストーリー展開が特徴的であるように思います。
また、ただのヒーラーではなく、その能力を反転させることで生命力を奪うという残酷な能力が主人公の過酷な環境のか環境とマッチしており、全体的にダークな戦い方やストーリー展開になっています。
そのため、ダークファンタジーや復讐展開が好きという人にオススメしたい作品になっています。
オススメポイント
転生前も転生後も不遇な主人公
ヒーラーらしからぬ残酷な攻撃能力
クラスメイトや王女に復讐を誓う展開
極振り拒否して手探りスタート! 特化しないヒーラー、仲間と別れて旅に出る
作品特徴
主人公の能力:治癒能力
回復の活躍具合:ほとんど無し
主人公の性格:ネットゲーム好き・賢い・のんびり
異世界転生作品の常識を覆す、「平凡な能力」の主人公。
ネットゲームが趣味の主人公は、ある日突然異世界に転生させられることになります。
そこではかつてネットゲームを一緒にしていたプレイヤー達も転生することになり、一緒に旅をすることを誘われますが、主人公はそれを断り、自分だけ違う場所に転生し・・という展開です。
本作は、特段目立った能力がないヒーラーが、異世界を旅するという展開の作品です。
だいたい主人公がヒーラーな場合、回復だけではなく脳筋だったり曲振りだったり強力な攻撃を持っていたりと、特殊な能力を持つことが多いです。
本作は、そのセオリーを無視し、回復意外に特段大きな能力がない主人公という、面白い設定になっています。
また、本作の特徴は、その主人公の能力ではなく、転生時の環境にもあります。
本作では、転生時に神から詳しい説明はなく、自分で職業やパラメーターを割り振る権利が与えられます。
一見すると普通の設定ですが、実はステータス画面をよくよくみると、「天運」というスキルが付いていることから、自分たちが何者かによって操られている可能性を疑います。
転生するギリギリでその違和感に気がついた主人公は、仲間たちの誘いを断り、自分だけ別の場所に転生し、異世界での生活を始めることになります。
ストーリーの最初は、冒険者として生活を始めた主人公が、パーティーを組んだり、クエストをクリアするなどの自由な冒険を楽しむ展開になります。
とくに使命も与えられず、スローライフ的な冒険生活を楽しめますが、ストーリーが進むにつれ、天運に導かれた他の転生者がどのような運命をたどるか、そして主人公とどう関わってくるかというところが非常に気になってきます。
オススメポイント
異世界転生マンガに珍しく無双展開無し
使命や目的のない自由な異世界冒険生活
今後のストーリー展開に期待
転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す
作品特徴
主人公の能力:治癒能力・魔獣を従える・察知能力
回復の活躍具合:こっそり活躍
主人公の性格:天然
聖女の力を隠したいのに、ついつい無双しちゃう私。
ファンタジー世界で大聖女として魔王討伐に参加した主人公は、裏切られて拷問の末殺されてしまいます。
同じ世界に転生した彼女は、聖女としての力を持ちますが、前世がトラウマになっているため、その力をひた隠す・というストーリーです。
異世界漫画では、聖女=優秀なヒーラーというのが一般的で、本作の主人公も回復能力に長けています。
しかし、聖女が能力を隠すという展開が他の作品には見られず、なかなか新鮮です。
騎士の家系に生まれ、自分も騎士に憧れる主人公は、剣の才能はあまりありませんが、聖女としての能力はチート級なので、伝説クラスのモンスターを従魔にしたり、察知能力などでピンチから仲間を救うなどの無双ぶりが見られます。
また、回復能力は作中最強クラスで、こっそりチートレベルの回復を見せてくれます。
一応能力を隠そうとはしますが、天然な性格もあって、このような無双をたまに見せてくれます。
また、主人公が天然寄りのキャラということもあり、全体的にコミカルな作品です。
特に序盤はシリアスな展開もありますが、主人公の天然キャラに周りが振り回されるというコミカルな展開も本作の魅力です。
入団した騎士団には、様々な個性派のイケメンキャラクターがおり、彼らと天然な主人公が繰り出すドタバタ劇には、思わず笑ってしまいます。
オススメポイント
回復能力に長けた聖女が主人公
天然なついつい無双しちゃう、うっかり無双系
明るくコミカルな展開が多め
回復術士のやり直し
作品特徴
主人公の能力:治癒能力・コピー能力など
回復の活躍具合:少ない・他の能力が活躍する
主人公の性格:腹黒く・歪んだ復讐鬼
人を癒すのではなく、恨みを晴らすために動く主人公
主人公がヒーラーというと、仲間を癒やす展開が見どころになりがちですが、本作の見どころは復讐です。
シリアスな展開が続くダークファンタジーで、仲間を癒やす優しい主人公はいません。
自分を奴隷のように扱ってきた仲間たちに復讐するという、どす黒い展開が味わえる作品です。
また、主人公の使う能力・ヒールは、回復の能力以外にも、相手の姿をコピーしたり、能力を奪うなど、何でもありのチート能力ぶりです。
回復で無双というよりは、便利な能力を使いこなして無双する展開になります。
ちなみに、異世界マンガらしく、無双&ハーレムも楽しめ、パーティの美少女達とのお色家シーンも多くあります。
このように、仲間を癒やすという展開ではなく、歪んだ力で、恨みを晴らすために復讐を果たすという、ブラックな展開が楽しめます。
オススメポイント
どす黒い復讐ストーリー
回復から派生した色々な能力が見られる
ハーレムも堪能できる
異世界転生のヒーラーは回復だけじゃない
以上のように、主人公がヒーラーの異世界転生漫画、おすすめの作品を紹介してきました。
単純にヒーラーであるという特徴だけではなく、それプラスアルファの特徴を持っていることが多いです。
例えば、ヒーラーなのに武闘派だとか、回避能力が高いとか、強力な攻撃能力を持っているなどの特徴があります。
そのため、回復で無双されているのは意外と多くなく、回復以外の要素も合わせて楽しむことのできる作品が多いです。
異世界転生マンガのヒーラー主人公たちは、昔からの漫画やゲームでの回復職のイメージとは違うキャラクターが楽しめるという魅力があると思います。