異世界漫画と言えば、無双&ハーレムが王道で、強力な力で敵を圧倒し、異性からモテモテになるという展開が多いです。
そのため、バトル展開がメインである作品が多いですが、そういう作品ばかりではありません。
そのなかでも、主人公たちの日々の生活を描き、ゆるい感じの展開を描いた「日常系」という作品ジャンルがあります。
そういうジャンルの作品では、派手なバトルや壮絶な復讐劇などは少ないですが、キャラクターどうしのやり取りや、日常で起こる小さな事件に、ほっこりしたり、笑えたりします。
今回は、毎日365日異世界漫画を読んでいる私が、日常系の異世界転生マンガでオススメの作品をご紹介します。
Contents
四畳半異世界交流記
作品特徴
舞台:主人公が住む現世のアパート
メインキャラ:大学生とファンタジー世界の女性キャラ
要素:ギャグ・お色気
四畳半で展開するファンタジーキャラのギャグとお色気
大学生になった主人公・和司は、晴れて念願の一人暮らしにウキウキします。
しかし自分の部屋に来てみれば、なんと見知らぬエルフの美女達が部屋にいました。
外交官である父から、主人公に「やってくる異世界人をもてなしなさい」という指令がくだされて…という展開です。
主人公が異世界に転生するのではなく、ファンタジーな異世界から、エルフなどのキャラが現世にやってくるというパターンです。
舞台は主人公の住むアパートの四畳半で、基本的にはそこから出ません。
異世界のキャラクターをもてなすなどの使命が毎回出され、それに応えるためにドタバタするという、コメディ要素の強い作品です。
普通の異世界転生モノでは、現世の人間が異世界に行きますが、本作ではその逆で、ファンタジー世界の住人が現世にやってくるため、新鮮に感じる人も多いでしょう。
ちなみに、現世のアパートが舞台になるくらいなので、バトルなどは起こらず、日常生活が題材になった展開がメインです。
しかし、推理小説的な要素があったり、種族間の差別問題を扱ったり、予想を裏切る展開があったりと、深い展開にハッとさせられることもあります。
とはいえ、なんといっても本作の一番の特徴は、スタイル抜群のエルフを筆頭としたセクシーなキャラが多く、お色気展開が多いことです。
主人公の部屋にやってくるのは基本的に女性キャラで、最終的に主人公の住むアパートは女性の異世界キャラクターばかりになります。
エルフとダークエルフと同じ部屋で一晩眠るとか、異世界のモンスターっ娘と合コンするだとか、セクシーなロリっ娘魔王とブラコンの妹が主人公を巡って争うなど、お色気もしくはモテ展開としては王道パターンが多く楽しめます。
裸やそれに近い格好になることも多く、お色気シーンも多めです。
このように、お色気・ファンタジー・日常が上手くプレンドされているのが本作の特徴でしょう。
オススメポイント
異世界のキャラが逆に現世にやってくる展開
日常を舞台にしたギャグ展開
キレイな絵のタッチでお色気展開もたくさんあり
シロクマ転生 森の守護神になったぞ伝説
作品特徴
舞台:異世界の森
メインキャラ:シロクマに転生した主人公と獣っ娘たち
要素:ハーレム・生活拠点作り・ギャグ
最強シロクマに転生した主人公が獣っ娘にモテモテ
山で滑落してしまった主人公は、 気がつくと見知らぬ森にいます。
そして川で自分の姿を覗くと、何の人間ではなくシロクマに転生したことに気づきます。
焦ってしまうも、自分ではどうすることもできず、シロクマの「クマキチ」としての人生を送ることに決めた主人公は・・という展開です。
人間ではなく、動物のシロクマに転生するという珍しいシチュエーションです。
異世界に現れる熊よりも強い力を持つ彼と、彼と出会い彼を慕うウェアウルフの可愛い娘達による、異世界の森の日常生活を描く作品になっています。
人間に襲われてピンチを迎えた娘たちを助ける・・という王道展開から始まり、森で共同生活をはじめ、森の中に家を作ったり、快適な生活を送るための基盤を作っていく様子が楽しめます。
また、本作は、ウェアウルフの獣っ娘たちに慕われて囲まれて過ごす、ハーレム的な要素が強い作品です。
一見しっかり者だけれどクマキチにデレデレの長女的キャラ、性に興味津々の次女キャラ、おとなしく冷静な三女キャラに、まだまだ子供の末っ子のような娘たち三つ子・・という合計6人の大所帯です。
このような、ハーレム的な作品ですが、ヒロインたちも主人公も人間ではないので、異世界転生マンガのハーレム展開とは、ちょっと違った感じになります。
ヒロインのウェアウルフたちは、獣人で獣の一面があるので、人間よりも発情しやすく積極的にクマキチにアタックする傾向があります。
しかし、主人公がクマで人間らしい性欲が湧かないため、お色気展開になることはありません。
ちなみに、別のツンデレ的な美少女が現れてクマキチに絡むという展開もあり、日常系の中でも、モテ展開に特化した特徴があります。
他にも、人間たちのバトル展開があったり、色々な展開が楽しめますが、メインは森の日常生活や、ハーレムを堪能することができます。
オススメポイント
シロクマに転生して森の中で生活
可愛い獣っ娘たちがたくさん登場
獣っ娘や他のキャラにも愛されるハーレム展開
異世界もう帰りたい
作品特徴
舞台:ファンタジー異世界
メインキャラ:冴えない主人公・下山口
要素:日常あるある・ギャグ・冒険(少な目)
わざわざ異世界で描かれる「日常あるある」物語
現世でトラックの荷だしをする、平凡なサラリーマンの主人公・下山口は、突然異世界へ召喚されてしまいます。
異世界転生マンガお約束の転生ボーナスはなく、異世界の常識などを教えてくれる精霊のような存在だけがついてきます。
この世界では、勇者として現世から召喚される人物には、それぞれにレア度が設定されており、下山口はレア度の低い人物であることが判明します。
このように、召喚された異世界でも平凡な主人公は、特に使命も与えられず異世界をうろつく・・という展開です。
本作は、一応異世界での冒険ファンタジーものですが、召喚されたものの、戦闘能力はなく、仕方なく冒険者ギルドのような場所で、地味な依頼を受けることでその日の生活をしのぐ・・というなんとも地味な展開です。
ファンタジー世界でありながら、主眼は人生の日常あるあるで、
王室で質問したら、「この部屋で聞け」と色々な部屋をたらい回しにされる
定食屋で、隣り合わせになるのを避けて座ったら、新しい人が来て結局隣に座られる
男だけの集団に思わせぶりな女子が加わり、人間関係を乱す
みたいな、現世でよくある「情けない・切ないあるある」をうまく描いています。
一応、冒険者としてモンスター退治に取り組むこともありますが、その描写に特に力が入っているわけでなく、こういう「切ない日常あるある」が非常にうまく描かれているのが魅力です。
また、本作の絵のタッチも特徴的で、作者の「ドリヤス工房」は、ゲゲゲの鬼太郎のようなタッチで絵を描くことで有名です。
そんな彼の絵のタッチで、情けない日常あるあるが巧みに描かれているため、他の異世界転生マンガとは一線を画しています。
(出典:「異世界もう帰りたい」)
色々な派生形の異世界作品を読みたい人や、異世界転生もの以外のジャンルが好きな人には読んでみてほしい作品です。
オススメポイント
冴えない青年が、転生しても冴えないままという斬新な設定
日常あるあるをうまく描く作品
異世界ファンタジーマンガには見られない独特な絵のタッチ
俺んちに来た女騎士と田舎暮らしすることになった件
作品特徴
舞台:現世の農村
メインキャラ:脱サラ農家と転移してきた女騎士
要素:農家の日常・恋愛
農家のもとに突然美少女な女騎士がやってくる
脱サラし、田舎で農業を営んでいる独身男・莞爾(かんじ)のもとに、ある夜、甲冑を着た女騎士が助けを求めてやってきます。
明らかに日本とは違う世界から来た彼女は、もとの世界に戻ることができず、放置するわけにもいかない莞爾は、彼女と共同生活を始める・・という展開です。
本作は、農作業を生業としている男のもとに、いきなり女騎士がやってくるという展開になっています。
田舎の農業生活では、特段大きな事件が起きることはありませんが、異世界ファンタジーの人気キャラである女騎士と、現世で一緒に生活するという、憧れのシチュエーションが堪能できるという素敵な作品です。
二人で農業を行ったり、 田舎の村で近隣の住人との出会いがあったりと、日常生活を舞台にした生活を楽しむことができます。
また、莞爾と女騎士の恋愛的な要素も大いにあり、 その進展も気になってしまいます。
最初はお互いに戸惑いながら共同生活をしていきますが、だんだんと慣れてくる女騎士の様子が描かれ、互いにだんだんと心を許すようになります。
また、とある事情によって、二人が長期間離れる展開になりますが、その時に互いに寂しさを感じ、二人の距離が縮まるといったドラマチックな展開もあります。
このように、異世界転生マンガながら、なんのチート能力もない普通のおっさんが、女騎士と恋に落ちていく展開が面白いです。
また、話は現世側だけではなく、女騎士がいた異世界側でもストーリーが進みます。
「現世でスローライフ生活」という話の軸はぶれないと思いますが、そこに色々なキャラクターが加わってくると、今後ますます面白い展開になる期待が持てます。
オススメポイント
美少女の女騎士が突然家にやってくる
穏やかな農村ライフを堪能
普通のおっさんと女騎士が恋に落ちていく恋愛展開
異世界なんて行くもんか
作品特徴
舞台:現世の一般家庭
メインキャラ:男子中学生と色んな異世界の女神たち
要素:ギャグ
「異世界に行かない」というまさかの展開
家が大好きな男子中学生のコモルは、ある日8人の女神から、異世界転生の招待を受けます。
しかし、自宅で過ごすことに幸せを感じるコモルは、転生を拒否します。
そんな彼をなんとか説得して、それぞれの女神が自分の世界に転生させようとする女神たちは・・という展開です。
本作は、異世界転生マンガの大前提である「異世界への転生」を拒否して、現世を舞台にしたまま話が進むという異色のギャグマンガです。
自分の世界に転生させようとする女神たちと、意地でも転生しない主人公のやり取りから始まり、現世でコモルがアルバイトに挑戦したり、コモルの母親代わりになった女神との関わりなど、日常生活を題材にした話が中心となっています。
バトルや冒険的な展開は一切なく、日常を舞台にしたコメディ展開が多いです。
クエストは一応発生しますが、内容は「困っている女神を助ける」などの、やはり現世での日常生活がテーマになっています。
もともと本作は、なろう系小説のコミカライズ作品ではない漫画で、「銀魂」や「ボボボーボボ・ボーボボ」のようなギャグ度が高い作品です。
異世界に転生しない時点でかなり異色ですが、異世界転生マンガというよりは、異世界転生をパロディにしたギャグ漫画としてみた方がよさそうです。
しかし、無理やりコモルを転生させようとして、トラックを突っ込ませようとするなど、異世界転生マンガに詳しい人ならニヤリとするようなパロディがたくさんあります。
そのため、異世界転生マンガをたくさん読んでいる人ほど楽しめるギャグ漫画です。
オススメポイント
登場する10柱近くの女神
異世界への転生を拒否する男子学生
異世界転生マンガのパロディも多いギャグマンガ
Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ
作品特徴
舞台:異世界の辺境
メインキャラ:チート転生者なその仲間たち
要素:スローライフ・バトル
人里離れてまったり暮らしつつ、ときには無双する物語
ファンタジー世界で商人を営んでいた青年・フリオは、別の世界に転生させられてしまいます。
勇者としての力を期待されたものの、普通の力しかなかった彼は、魔物が住む森に体よく追いやられてしまいます。
しかし、レベル2になった途端、ステータス値が異常に跳ね上がり・・という展開の作品です。
本作は、レベル2になった途端にチート能力を得た主人公が、僻地でスローライフする展開が楽しめる作品です。
彼を襲ってきたフェンリルの美少女を従えたり、彼を追ってやってきた冒険者たちが同居するなるなど、すぐに騒がしい生活が始まります。
また、魔王が素性を隠しフリオのもとを度々通うことになるなど、色々な種族のキャラクターが登場します。
そんなキャラたちと、自給自足の生活をするために農業に挑戦したり、冒険者たちに戦いのの稽古をつけるなど、ファンタジー世界ならではの日常生活展開が楽しめます。
そんな日常生活の一方、フリオを召喚した国の騎士など、愚かなキャラクターも多く登場し、彼らとのトラブルも描かれます。
フリオの力に目を付け一方的に協力を要求したり、逆恨みしてフリオ達を襲撃したりなど、面倒くさい事件に巻き込まれる場面もあります。
しかし、圧倒的な力で戦わずにうまくかわしたり、ときには一方的に叩き潰すなど、色々な形で彼らを圧倒するという爽快な展開も楽しめます。
このように、平和な日常を過ごす展開が基本ですが、時にはスパイスのようにバトル展開や無双が楽しめるというのも大きな魅力だと思います。
オススメポイント
レベル2からチートになるという凝った設定
魔族や人間たちとワイワイ過ごす日常が描かれる
ときおり見られるバトルや無双展開が気持ちいい
フロンティアダイアリー
作品特徴
舞台:異世界の辺境
メインキャラ:貴族の元息子とその仲間たち
要素:スローライフ
色々な種類の亜人たちと辺境を開拓するモテモテ主人公
父親である領主の、亜人差別の方針に反対する主人公のサファテは、親子の縁を切られ、辺境に追いやられてしまいます。
たどりついた辺境の地は、人が全く住んでませんが、仲間たちと開拓をすすめ・・という展開です。
本作は、辺境に追いやられながらも、住まいの開拓を行い、日常生活の中で生活基盤を整えていく展開が楽しめる作品です。
主人公のサファテは、戦闘力では特にチートはありませんが、その人柄を慕うキャラ達が多く、追放されるときに彼についてきた同僚のエルフや、メイドの獣っ娘など、色々なキャラ多が主人公のもとに集まります。
最初は自分たちの生活環境を整えるために、水道を整備したり、農業に励むなどの日常生活が楽しめますが、多くの仲間が集まることで町が出来上がっていき、一つの勢力を作っていく様子も楽しめます。
また本作の特徴として、亜人キャラが非常に多く、定番のエルフや獣っ娘だけではなく、ドワーフや龍人族、熊猫族など、他の異世界漫画では見られない珍しいキャラも多く登場します。
絵のタッチも綺麗で、色々な亜人キャラ(しかも美少女が多い)が魅力的に描かれています。
ちなみに、誠実な性格で人望のあるサファテは、もちろん美少女キャラたちからモテモテで、異世界漫画らしくハーレム的な展開も堪能できるところも魅力でしょう。
オススメポイント
辺境で生活基盤を作っていくスローライフ展開
色々な仲間が集まり、だんだん勢力が強くなっていく
他では見られない珍しい亜人キャラが多い
日常系異世界漫画は色んな要素が楽しめる
以上のように、異世界漫画の日常系ジャンルの作品で、オススメのものを紹介していきました。
このジャンルは、激しいバトルやドラマチックな展開はないものの、ギャグやお色気、恋愛展開など、色々なタイプの作品が楽しめます。
私たちの日常生活でもあるようなテーマを扱うこともあり、独自の魅力もあります。
また、「異世界もう帰りたい」や「異世界なんて行くもんか」のように、独自の設定がある作品も多く、王道的な設定を裏切るマンガを読んでみたい人にもオススメできるジャンルです。