「異世界もう帰りたい」は、webサイト「ヒーローズ」で連載されている異世界転生マンガです。
異世界転生の転生の設定で、個性的な展開の作品です。
平凡な毎日を送っているサラリーマン、下山口一郎は、仕事中にトラックの荷台に閉じ込められた拍子に異世界に召喚されてしまいます。
ラノベ的な展開に密かにワクワクする下山口ですが、特に転生のボーナスもなく、召喚した国王たちにもガッカリされてしまいます。
平凡な下山口は、勇者として迎えられることもなく放置されてしまいます。
戻る方法を聞いても、色々な部署をたらいまわしにされ、途方に暮れる下山口の「しょんぼり転生」が描かれる・・という作品です。
Contents
異世界転生漫画にふさわしくない画風
作者は「ドリヤス工場」は、「定番すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む」の作者でもあります。
絵のタッチがゲゲゲの鬼太郎で有名な、水木しげるそっくりで、何も知らずに読むと、水木しげる氏が描いたように思えます。
(出典:「異世界もう帰りたい」)
そのような絵のタッチなので、異世界マンガの王道である、剣と魔法の世界をテンプレ通りに描いているわけではなく、地味で落ち着いたトーンになっています。
主人公の男はテンプレ通りの異世界に転生しますが、チート能力を得ることは一切なく、召喚した国王からも失望され、もとの世界に帰ることもできず、途方にくれます。
かなりクセのある異世界転生マンガ
扱うテーマも異世界で魔王討伐!みたいなものではなく、行きたくもない飲み会につきあわされたり、飲食店で隣に座ったおじさんの咀嚼音が気持ち悪い・・など、現代社会でもあるあるが見られます。
「賢者の孫」「転生したらスライムだった件」のような、王道の異世界転生マンガではなく、異世界転生マンガのパロディ的な作品です。
異世界転生漫画は、チート&ハーレムという王道のパターンがあり、それをいかにうまく見せるか、というところに力が入りますが、本作はそれとは全く違うアプローチです。
現世で平凡な主人公が、異世界に転生してもおんなじように冴えない様子で、それが逆に共感を呼び、楽しませてくれます
このように、異世界を描く作品なんですが、ゲゲゲの鬼太郎のようなタッチで描かれる世界はとてもファンタジーではなく、地味で落ち着いた感じのトーンです。
なんとなく冴えない主人公の様子と、地味な世界観で、他の作品では見られない異世界転生漫画が楽しめます。
普通の異世界転生マンガに飽きた人にオススメ
以上、「異世界もう帰りたい」の紹介でした。
無双度:★
ハーレム度:★
ギャグ度:★★★★
シリアス度:★
バトル度:★★
スローライフ度:★★★
あえてチート&ハーレムとは無縁の展開を読みたい人にオススメ
ゲゲゲの鬼太郎のタッチの異世界まんがを読んでみたい人にオススメ
平凡なサラリーマン日常生活のあるあるを描いた作品が好きな人にオススメ